電気の発見から応用までの歴史 ー エジソンの送電事業(電気をみんなのものに)ー  杉原和男先生


 

日本で一般供給用として送電が始まったのは、エジソンによる送電から9年遅れた1891年、京都市の蹴上発電所からであった。

1800年代後半、それまでの電灯のアーク灯の欠点である「ちらつきが大きい」問題を克服する白熱電球の電灯をエジソンが製造する。
そしてエジソンは、この電灯を広めるため、より安定で出力効率の高い発電機の開発を行い、1882年、発電所の運転を開始して、電流を遠く離れたところに送るという「送電」を世界で始めて行った。このエジソンによる電灯の実用化・事業化の成功によって、各家庭で電気が使われる時代がやってくるのである。