| 科学交流セミナー まあおききやす!(ブログ その23) |
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| 作者: 坂東昌子 |
| 2009年 8月 22日(土曜日) 10:13 |
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第五回科学交流セミナーは、谷村省吾さんのお話です。ご案内は こちら です。 谷村さんは、若いころから、視野の広い素粒子やさんでした。佐藤文隆さん、松田卓也さんと似たカルチャーを持っておられます。今回の話は「量子論」の今後を見通すのに必要な見方を提供してくれると思います。 授業では、結局、「あるものを見る時、AかBか、どちらかをきめつけることができない場合は結構あるでしょう。環境が変わると、今まで善人だと思っていた人も悪人になるし、反対もあるよね。光も、時と所によって色々な振る舞いをするのです。結局、自然界を作っている物質や力の基(素粒子)は、エネルギーの塊と考えれば、時に粒のようにも振る舞い、時には波のように振舞うのですね。だから、光を粒と思えば、1つの粒の持つエネルギーの違いで違った光になるし、波動だと思えば、波長の違いが違った光にみえるというのこなのです」みたいな話でごまかしてきました。 実は、高校の時、理科の先生が下さった本が、朝永振一郎「量子力学」でした。その頃、理科クラブの先生(中塚先生)デンスケ先生とばれていましたが(そういえば最近はやりの理科の先生はデンジロウですね。デンスケはその兄貴にあたるなあ・・・・)、ガモフの「不思議の国のトムキンス」の話をしてくださいました。デンスケ先生は、校長先生に怒られながら、理科クラブのみんなを、天体観測につれていったり、時には爆発実験を、高校のグランドでやったりしてえらい騒ぎになったということですが、ともかく、面白い先生でした。そして、その先生から 「 A Course of Modern Analysis」(B. T. Whittecher, G. N. Watson)をもらいました。先生は、「これはノーベル賞を取った、リーとヤンが、学生時代勉強した本ですよ」といわれました(大学の教養時代になってやっとこの本を友達何人かで自主的に勉強会を長く続けましたけど、それまでには、私は歯が立ちませんでした)。実は、この本は、もうボロボロになっていますが、定年退職の時に、整理していたらでてきて、その本が1937年版だったので、「わ、私と同じ年だ!」とよけい捨てられなくなりました。全部持って帰ると、本が家に入らないのでかなり廃棄したのですが、まよった末、この本は持って帰りました。こんなことをしているので、家がますます狭くなって困っています?? まあ、素敵な先生に、出会ったってことですね。ところで、朝永先生の本は、私のように普通の子にはとても読めなくて、最初のところで、「あ、積分が出てきた!習ったぞ!」と思って読んでみましたが、∬ など2つも積分の記号が出てくるのです。賢い人なら、そんなものどうってことないと思うのでしょうが、普通の子で、積分も習いたてのホヤホヤの私には、お手上げで、結局、理解できずあきらめました。 話がそれますが、私が物理学会長をやっていた時、物理オリンピックの取り組みが始まって、選抜された高校生たちが、合宿しているところに、激励に行ったことがありました。出された問題を解いていたのですが、その中にまだ中学生だったM君が混じっていました。のぞいてみると、積分を使っています。「あら、積分できるの?どこで習ったの?」と聞いたら、「自分で勉強しました」というのです!はあ・・・すごい子がいるなあ、とびっくりしました。大学にはいって、もらった朝永さんの本でゼミをやろうというクラスの人がいて、何人か、おませな同級生たちがゼミを始めました(佐藤さんの入っていたかなあ??? 後に私の夫になった坂東君は入っていませんでした)ので、私もそれに出ていましたが、途中でそれもあきらめました。そして、大学3年生で、初めて量子力学の講義をうけました。その時は、量子力学の解釈で苦しみました。まるで違う世界でしたから。みんなで、自主ゼミを始めたのは、どうもすっきりした理解ができなかったのです。 やっと、谷村さんにつながりましたね。 そんな因縁のある谷村さんの直観力と鋭い観察力には、いつも感心させられてきました。その谷村さんが、第2回科学交流セミナー(松田卓也さんの潮汐力の話)にひょっこり出てこられて・・・、というか、谷村さんなら、こういうセミナーには、そのうち出てこられるだろうな、と思っていましたが・・・やっぱり谷村さんの嗅覚に引っ掛かったのだなあ、こういう話、好きだものなあ、と思ったものです。そして、活発に議論に加わってくださったので、とてもうれしくなりました。 話がそれましたが、量子論は、今成長株の1つかもしれません。これについては、佐藤文隆さんが、「湯川秀樹のやりのこしたもの」という話をしておられましたが、一昔前、極微の世界でのみ必要な細かい補正だと思われ、実験で目で見えるような効果として表れないと思われて、単なる机上の空論のように見えた「量子効果」が、測定技術の発展で現実に見えるようになってきました。また、量子論を取り入れた情報理論、量子情報、という分野も、ただいま成長中のようにも思われます。もっとも、まだ、私には見えていませんが、注目している人が増えていることは確かでしょうね。 PS なお、第4回特別セミナーは、飯吉透先生でした。アメリカから短期滞在の機会をとらえて、急きょ、お願いし、セミナーをしていただきました。金沢や大阪からも関心のある方々が集まり、熱のこもった討論が行われました。時間がなくてもったいないかったですが、最後の方で、佐藤名誉会長が質問、「あんた何歳?」というのには、さすがの飯吉先生も面喰らったご様子でした。日本にはいないスケールの方でしたのでしたので、素直に聞かれたのだと思います。いつもは、当NPO 理事の保田さんが、ビデオで記録をとってくださっていますが、この日は外せない用で参加できなくなり、代わりに、下浦一宏さん ( NPO法人科学カフェ京都で、ビデオ撮影、HP更新等を担当されています。科学カフェ京都は、当NPOと連携を進めている科学普及のためのNPOです )が撮影してくださいました。下浦さんは、当NPO会員でもあります。さっそく、飯吉先生の許諾をとり、レジメと合わせて、「取りあえずのページを作成致しました」と連絡がありました。 ついでですが、当NPOも徐々に活動を広げています。会員同志の交流のためのメーリングリストも、このたび開設いたしました。興味のある方、「こんな活動をしたい」というご提案のある方、ネットワーク会員になっていただき、私どもの活動をご一緒に盛り上げていきませんか?入会には多少のお金(月に100円)がいりますが、それ以上にこの会員になっていただく意味は大きいと思います。ごいっしょにどうぞネットワークを広げる側になってください。 |
