2013年10月

 

 

10月31日 グーグルの謎のはしけ・・・秘密基地か?

 2013-10-31

グーグルの謎のはしけ・・・秘密基地か?

サンフランシスコ湾に浮かぶ、グーグルの謎の巨大なはしけが話題を呼んでいる。その目的に関して2つの説がある。1つはデーターセンターである。もう一つはグーグルグラス用のお店である。

グーグルの謎のはしけ

1) データセンター説: グーグルは海上に浮かぶデーターセンターの特許を2009年にとっている。データセンターを海上に設置すると、冷却水がえやすいという利点がある。しかしこの説の欠点としては、グーグルはサンフランシスコ湾にこれを浮かべて使用する許可を、港湾当局から取っていないということだ。

2) グーグルグラス販売店説: アップルは世界各地にApple Storeを展開しているが、グーグルもそれに対抗しようというものだ。しかしアップルのお店とは違って、海上に浮かべてあちこちを移動しようとする計画だという。この説の欠点は、専門家によれば建物に脱出口が見当たらないので、店としては許可されないだろうということだ。

データーセンターにかんして私も妄想の中で、10万トンクラスの船の中にデータセンターを作る計画を持っている。その船を公海上に浮かべると、船籍をおいた国以外のいずれの国の主権も及ばないので、好きなことができるのである。便宜置籍船というシステムだ。船籍国としては、パナマやリベリアが有名である。私は太平洋に浮かぶ小さな島嶼国家を想定している。アメリカ人ならカリブ海に浮かぶケイマン諸島のような小さな島を想定するだろう。

グーグルは、アメリカ入国のビザを得るのが難しいインド人たちを、公海上に浮かぶ船に収容する計画を立てている。これは浮かぶ研究所である。実は私もそのような計画を持っているのだ。やはり10万トンクラスの船を太平洋に浮かべて、日本人、インド人、中国人などの研究者を数千人収容する研究所を作るのだ。

Mysterious floating barge in San Francisco Bay could be secret new Google Glass facility

San Francisco's bay barge mystery: Floating data center or Google Glass store?

はしけの正体に関する私の説は、グーグルによる世界支配の秘密司令部であるというものだ。秘密基地好きの私としては、このような謎めいた構造物はたまらない。私は港湾地帯に行った時に倉庫などの建物を見ると、すぐにそこを秘密基地にする妄想を始める。そこから密かに世界を支配するのである。

10月30日 他人には見えないモニターの作り方

2013-10-30

やっとMacBook Airのアプリ群のバージョンアップが終わった。家の無線LANの調子が悪く、繋がったり繋がらなかったりするので、有線でつないだら、これは確実に繋がる。しかし理由は不明だがスピードが遅いので、バージョンアップは時間がかかる。

他人には見えないモニターの作り方

Facebookの友人の指摘で非常に面白いことを知った。液晶モニターに細工して、他人には見えなくするような仕組みである。次の記事にそのことが書いてある。やり方は簡単で、液晶モニターの表面の偏光シートを剥がしてしまうのである。そのままでは画面は真っ白になってしまい何も見ることができない。偏光シートを貼ったメガネで見ると画像を見ることができる。youtubeのビデオで作り方が示されている。

How to Build an Amazing Secret Monitor Only You Can See

なぜこんなことができるのかというと、それは液晶モニターの仕組みにある。液晶モニターは2枚の直交した偏光のみを通す偏光シートに液晶分子が挟まれている。電圧をかけない状態では、液晶分子は徐々にねじれて光の偏光面を90度回転させる。だから光は透過する。ところが電圧をかけると、液晶は別の方向に整列し、光の偏光面は回転しなくなるので、光を透過しない。そこで表の偏光シートを剥がすと、上の機構が働かなくなりあらゆる光が透過してしまう。そこで偏光膜を貼ったメガネで見ると、画像が見ることができるというわけだ。他人に見られたくない映像を見るのに最適だ。でもこんな細工をすると、人の猜疑心をかえってあおってしまうかもしれない。

液晶ディスプレイの原理

10月29日 パーカー

2013-10-29

映画「パーカー」を見た。これも最近見た「裏切りのスナイパー」同様に銀行強盗の主犯格を主人公にした映画だ。やはり主人公は仲間に裏切られて、復讐すると言う話である。それにしてもパーカーは不死身すぎる。ピストルで撃たれても死なずに、病院を脱走する。手をさされて肋骨を折られても、相手をやっつける。このごろは正義の主人公ではなく、悪党を主人公にした映画が流行るのか。

 

10月28日 Mac OS X音声入力拡張機能

2013-10-28

Macの音声入力拡張機能

MacのOS XがMavericksにバージョンアップされて、それで日本語の音声入力をすると実にさくさくと入力できる事に気がついた。そう言えば、バージョンアップ後に始めて音声入力機能を使った時に拡張機能をインストールするかと聞かれてインストールした覚えがある。この機能なのであろう。

MacのOS X Mountain Lionでは、iPhoneのSiriの音声入力同様に音声を入力するとそれがAppleのサーバーに送られて、そこで文字になって戻ってくるものであった。さらに一文ごとに変換しなければならない。長い文章を一気に読む事は出来ないのだ。さらに欠点としてネットにつながっていないと使えないことがある。だからネットが遅いと反応がニブい。時々、無反応になり、せっかく話した言葉が完全に無視される事がある。こんな事があるとフラストレーションがたまる。これらの欠点があるので、このごろは10/24に紹介したドラゴン・スピーチ11Jを使っていた。Mac上にVMWare Fusionを立ち上げて、そこでWindowsを開く。そしてWindows上で音声入力したものをMacにコピペしていた。

ところが拡張機能を使うとローカルで音声入力が出来るのだ。だから上に述べた欠点が無くなった。Fnキーを二度押すと音声入力モードに入る。音声を入力すると、その場で文字に変換されて行く様子が見える。色々候補を当たって考えている様子が見えるのだ。また長文でも問題ない。Appleの音声認識は元々精度が高かったので、これで非常に実用的になった。

もっともまだ欠点もある。辞書登録が出来ない。住所に登録すると言う隠し技もあるらしいがイレギュラーである。間違った時の修正機能がドラゴンスピーチほどに充実していない。だから学習をしないのだ。これは不便である。たとえば「攻殻機動隊」と入力したくても「甲殻機動隊」となってしまう。今後、この辺の改善を望みたい。

ネットで調べてみたが日本語のサイトには拡張機能の記述は見当たらなかった。英語のサイトを調べて見るとたくさんあった。

OS X Mavericks: Enhanced Dictation

How Good is Inbuilt Dictation in OS X Mavericks?

この記事によると入力スピードはNuance社のDragon Speechの方が速い。しかしそれは有料ソフトなので、Appleのものは無料にしては良いということか。コメント欄でAppleとDragonの利点、欠点の論争がある。Dragonは始めるのに時間がかかる、使っているうちに遅くなるなどの欠点がある。これは私もドラゴン・スピーチ11Jで確認済みである。Dragonの利点は賢い事、学習可能な事だ。

 

10月27日 Day OneとiCloud

2013-10-27 

Day OneとiCloud

私は日記をDay Oneというアプリでかいている。これはMac, iPad, iPhone共通のアプリである。便利な事はiCloudで同期されている事だ。つまり殿プラットホームで書いても、それが即座に他のプラットホームに反映される事である。試しにMacとiPadを両方開いて、Macで入力すると、多少の時間遅れはあるが隣のiPadの文章が変わる。ファイルの共有法としては私はDropBoxを使っている。だから例えばWordを使って共有する事も可能ではある。その場合はWindowsとも共有になる。しかしDropBoxの場合はファイル共有を意識的にやる必要がある。iCloudの場合は意識的にやる必要がない。

私は以前はmomoというデータベース・アプリで書いていたのだ。そちらはブラウザーでかく事によりMac, iPad, iPhone, Windowsで共有できた。しかし日記専用ではないので一昨年からPage Oneに交えたと言う経緯がある。ネットで調べると様々な記事にである。

[ Day One ] 使いやすい日記アプリ。iCloud・Dropboxとの同期も可能!

「Day One」アプリを使用して日誌&日記をテンプレート化にて日次レビューを実践する方法

iPhoneの日記アプリ「Day One」は、やはり素晴らしくお薦め。

 

10月26日 裏切りのスナイパー

2013-10-26

映画「裏切りのスナイパー」

フランス映画の「裏切りのスナイパー」を見た。タイトルは少し誤解を与える。スナイパーは裏切ったのではなくて、裏切られたのだ。話は銀行強盗団の主犯格の元フランス軍兵士のスナイパーと警視の戦いである。強盗団の仲間割れからスナイパーは仲間に裏切られる。その復讐劇である。ハリウッド映画に慣れていると、フランス映画は違う。ハリウッド映画はどれも、大げさで本当らしくない。カーチェイスが多い。フランス映画はその点、地味で本当らしく見える。もっともフィクションであるのは当然だが。

10月25日 AppleのOSと基本ソフト群の無料化

2013-10-25

AppleのOSと基本ソフト群の無料化

AppleがOSと基本アプリの無料化に打って出た。今回のOS X Mavericksはバージョンアップが無料なのである。それに対してMicrosoftのWindowsは有料で、それも一万円以上もする。

さらにMicrosoft Officeに相当するソフト群のiWorks、つまりWord相当のPages、Power Point相当のKeynote、Excel相当のNumbersが無料になった。これらのオフィスソフトはiPad, iPhoneでも共通で、それらも無料である。さらに写真アーカイブ用のiPhoto、ビデオ編集用のiMovie、音楽製作用のGarage Bandも無料になった。これらをWindows版で買うと数万円以上になるはずだ。もともとAppleのオフィスソフトはMicrosoftに比べて非常安かったのだが、ここに来て無料になったのだ。これはMicrosoftにた対する挑戦であろうか。

まだ現在ではPCがMacにた対して圧倒的に多い。オフィスソフトもMS Officeがデファクトスタンダードになっている。だから私もPagesでファイルを作っても、他人に公開する時は最終的にはWordフォーマットに変換している。そうでなければMacを持っていない人は読めないからだ。もちろんPDFにすれば問題はないのだが、PDFでは入力が出来ない。Excelファイルではそれが問題になる。

パソコン関係の商売として、ハードを製作して販売、ソフトを製作して販売、サービスを販売なとがある。Appleはハードもソフトも自社製作していた。Microsoftはソフトに特化していたが、昨年にSurfaceというハードを製作して、そちらに参入した。もっともSurfaceは大失敗で、多量の売れ残りが生じて1千億円程度の損失を計上した。でもMicrosoftは懲りないで最近Surface 2を発表した。これが成功するかどうかは今後を見なければならない。

アップルの新ソフトウェア戦略--「OS X Mavericks」「iLife」「iWork」無料化の狙い

10月24日 Mac OSX Mavericsのインストール

 2013-10-24

Mac OSX Mavericksのインストール

私のMacBook ProとMacBook AirのOSをMavelicksにバージョンアップした。自宅のネットがとても調子が悪く、ダウンロードするのに一昼夜かかってしまった。しかし特異点庵でモバイルルーターのUltraWifiで行った分はもっと速くできた。なぞである。ともかく宣伝通りカレンダーはiOS7と同様に使いやすくなっている。地図もiOS7と同じものが出る。とはいえ、アップルの地図はまだグーグルのものに比べると劣る。iOS6の時はアップルの地図はどうしようもないもので、そのため副社長の一人がクビになったほどだ。マルチ・ディスプレイは使いやすい。私はMacBook Proでは外部ディスプレイも使って2画面で仕事をしていたので、マルチ・ディスプレイといわれてもぴんと来なかったのだが、使ってみるとはるかに使いやすくなっている。2つの画面が独立したのである。そこで私は本体にはマックの画面、サブの画面にはWindows 8を立ち上げている。ネットの評判ではMavelicsはさくさくと動くという。私にはまだ実感が湧かないが。

ドラゴンスピーチ11Jによる音声起こし

Windows 8の上で音声認識ソフトドラゴンスピーチ11Jを使って原稿を書いている。これがなかなか認識率が高くて実用的である。先日のEMの公開講演会の講演をiPad miniで録画したものの音声を聞きながら、原稿にしている。声を聞いて、それを頭の中でまとめて発声してドラゴンスピーチで文字に起こすのだ。この種の仕事では認識率が重要になる。これが低いと、いらいらして仕事にならない。今のところうまくいっている。しかし音声起こしの仕事は、やってみると大変であることが分かる。講演時間の10倍は時間がかかる。30分講演で5時間程度がめどだろうか。

 

NAVY SEALS

Navy SEALS

ビデオレンタルから借りた映画「Act of Valor, Navy SEALS」を見た。アメリカ海軍特殊部隊のSEALSの活躍を描いたものである。Navy SEALSはビン・ラディンを殺害したことで有名である。出演者は本物のSEALSの隊員だと言う。だから演技の部分はさておいて、戦闘シーンはリアルである。話の内容とか演技よりは、リアリティがウリの映画である。オタクにはたまらないであろう。

しかし思想的に言うと?である。SEALSは、まあいえばアメリカ帝国主義の先兵と言うところだ。私はイスラムに同情的なことは全くないが、アメリカが正義でテロリストが悪というのは、アメリカ側の見方に過ぎない。アメリカにはアメリカの正義が、テロリストにはテロリストの正義がある。アメリカ帝国が世界を力で支配していて、それに不満を持つ人々がいるのは現実だ。いかに米軍が戦っても、根絶は出来ない。

映画の中で武器商人のヨットをSEALSがおそうシーンがあるが、あれは明らかに海賊行為だと思う。アメリカがやればOKでソマリアの海賊がやれば犯罪というのは、要するに正義とは強者の論理に過ぎないということだ。日本人にも人気のアメリカの哲学者が正義について語っているが、同じようなものだ。要するにキリスト教的世界観を持つ彼らの観点に過ぎないのだ。どんな問題でも相対的観点、批判的観点を持ってみないと、彼らにしてやられるだけだ。

10月23日 アップルの新製品発表

2013-10-23

アップルの新製品発表

朝の2時からアップルの新製品発表があったが、とても起きていられないので聞かなかった。朝起きて調べてみると、事前の噂はかなり当たっていた。まず、 iPadであるが、 iPad Airという名前になり非常に薄くなっていた。 CPUはiPhone 5sと同じA7になっていた。

私が1番関心があるiPad miniはRetinaディスプレイになり、 CPUはやはりA7になっていた。どちらも指紋認証は見送られた。また、ゴールドカラーはなかった。事前の噂ではiPad miniはRetinaではないとか、 CPUはA6であるとかいろいろ言われていたが、ひとまずは順調である。私はすでにiPad miniは持っているが、Retinaでないのが非常に不満であった。今回は解像度を倍にして対応した。結構なことである。論文などのPDFファイルを見るにRetinaが必要である。

MacBook Proに関しては私はすでに持っているので特に興味はない。単にCPUが強化されただけである。 

Mac Proは6月に発表された時はそのゴミ箱のような形が非常な話題を呼んだ。今回明らかにされたものを見ると、非常に強力である。ただし、最低でも30万円もしそうなのでとても買うわけにはいかない。

OS X Mavelicksはすでにダウンロード可能な状態になっている。私のMacBook Airのためにダウンロードを開始したが、とてつもなく時間がかかりそうである。また、 iPad 、 iPhone用にもたくさんのアプリがバージョンアップ状態になっている。このバージョンアップもいちにち仕事である。モバイル機器のアプリはPCのソフトに比べて良い点は頻繁にバージョンアップがあることだ。それに、非常に安い。これでは、よほどのことがない限りPCを買う気にはなれないだろう。

10月22日 明晰夢をみられるヘッドバンドLUCI

2013-10-22

明晰夢をみられるように誘導してくれるヘッドバンドLUCI

明晰夢に関してはこのブログの5/30, 31日号で述べたが、REM睡眠の時に見る夢である。半分寝て、半分起きている状態である。その時に、たまに明晰夢を見る場合がある。明晰夢とは自分が夢を見ている事を自覚している夢である。明晰夢の酔い点は、夢の中で自刎のしたい事ができることだ。だから自由に明晰夢が見られるとハッピーである。しかし、明晰夢を見る事は難しいし、まれである。私も人生で数回しか経験していない。明晰夢を意図的に見る方法が研究されている。先に私が述べたのはその手法である。

しかしここで紹介するのは、機械で明晰夢をみようというものだ。ヘッドバンドのような機械を装着する。その機械は寝ている間の脳波を観測して、REM睡眠状態になるとイヤフォンを通じて声で知らせてくれると言うものだ。まだ開発段階で出資を募っているそうだが、これがうまく働く事が分かれば、人々は幸福になれる。少なくとも夢の世界では。

英語のサイトはここ

 

10月21日 離れ山の歌(ホビットの主題歌)

 2013-10-21

映画「ホビット」の主題歌「Song of the lonerly mountain 離れ山の歌」をiTune shopから買った。250円であった。私はあまり歌を買う事はないのだが、最近、家内とこの曲を良く聴く。YouTubeにあるのだが、ネットの状況が悪いとブツブツに切れてしまうので、思い切ってiPhone用に買った。家内も気に入って自分で買った。これについては既に世界音楽散歩「ホビット The misty mountains cold」で紹介している。その中ではFar over the misty mountains coldを紹介しているが、映画のサウンドトラックに入っているSong of the lonly mountainも含まれている。ニュージーランドの歌手ニィール・フィンが歌っている。

映画ホビットより

 

写真は魔法使いガンダルフに率いられた一行が苦難の旅を続けている様子。背景はニュージーランドの山並みである。

 

10月20日 電子血液を用いたコンピュータ

 2013-10-20

IBMは電子血液を用いたコンピューターの研究を公開した 

コンピューターチップの集積度は1年半から2年で倍になると言うムーアの法則がある。しかし、それもそろそろ限界に近づきつつある。その解決策としては、チップを立体に積むことであろう。しかしその場合、発熱が問題になる。

コンピューターと人間の頭脳を比べてみよう。人間の脳は体積が2リットルほどで20ワット程度のエネルギーしか使わない。それに対して、テレビのクイズ番組ジェパディで人間を破ったIBMのスーパーコンピューターのワトソンは85 kwものエネルギーを消費する。人間の脳は非常に効率的なのである。

現在のコンピューターチップは2次元的である。その理由は、空気に触れる面積を大きくして冷却するためである。コンピューターチップの集積度をさらに高めるためには、チップを3次元的にする必要があるだろう。その場合の問題は、発熱である。現在のコンピューターの体積の99%はエネルギー供給と冷却のために使われている。それに対し、人間の頭脳は40%ほどが有効に使われ、エネルギーと冷却に使われるのはたった10%である。人間の頭脳は現在のコンピューターよりも1万倍も密で効率的である。そこで、将来のコンピューターは人間の頭脳と同様に、エネルギー供給と冷却を1つのもの、つまり液体で行うのが良いだろう。つまり電子血液を用いるのである。

その前にまず冷却を液体でする必要がある。ドイツのミュンヘン郊外のガルヒンクにあるライプニッツ・スーパーコンピューターセンターに設置されたスーパーコンピューターSuperMUCは155,656個のプロセッサを持つスーパーコンピューターである。このコンピューターを冷やすために、空冷ではなく液冷のシステムが使われている。このシステムの特徴は冷却に冷たい水ではなく、温かいお湯を使う点である。そのほうが効率的なのだ。

 

IBMの液冷スーパーコンピューター

 

液冷システムというものは、別に珍しいものでは無い。過去にもいろいろ例がある。しかしチューリッヒにある研究所でIBMが研究している3次元コンピューターは、毛細血管のような管を通して液体を循環させ、その液体が冷却だけではなく、エネルギー供給も行うというものである。つまり電子血液のような存在である。エネルギーを供給するにはバナジウムが最適であると考えられている。

IBMの研究者の希望は現在のスーパーコンピューターを角砂糖ぐらいのサイズに縮めることである。

 

2013-10-19

 

2013-10-18

 

2013-10-17

 

 

10月16日 iPhone5s ゴールドモデル 64GB キタ!!

2013-10-16

iPhone 5s キタ!!

9月20日、発表と同時に注文してあったiPhone 5s ゴールド64GBが届いた。土曜に知らせがあり、今日、近くのソフトバンクに行き受け取って来た。ネット情報によると今週はゴールドの入荷が多く、ゴールドラッシュだという。いやゴールデンウイークというべきであろう。家に帰って、早速iPhone 4sからの移行をする。MacのiTuneを立ち上げて、4sのバックアップを取り、それを5sで復旧すれば良い。早速使ってみた。もちろん指紋認証は登録した。今日病院に行った時に、女の眼科医の先生に見せびらかして来た。

飛行機雲

宮崎駿の「風立ちぬ」の主題歌「飛行機雲」は松任谷由実が高校3年生の時に作詞作曲してものだ。あややこと松浦亜弥がカバーしているが、なかなか良い。

10月15日 EMについて考える

2013-10-15

2103/10/13に学習院中高等科においてジャパンスケプティクス主催公開討論会「EMについて考える」を開催した。参加者は30名程度であったが、興味ある講演と白熱した議論が展開された。それに関する報告は以下を参照のこと。

EMとは何か・・・その主張を検討する

地方行政と学校に広がるEMの活動 青森からの報告とマスコミの責任

EMは水を浄化できるか

当日のTwitterのまとめ

 

10月14日 現実のアイアンマン計画

 2013-10-14

現実のアイアンマン計画

行きがかり上、アイアンマン3もツタヤで借りてみたが、話の内容が荒唐無稽で、あまりついて行けない。いつも思うことは、アメリカ映画で一度ヒットすると続編が作られるのだが、後ほど話が大げさになり、ついて行けなくなる。

ところで映画のアイアンマンは単なる物語であるのだが、米軍では実際に研究が始まっている。

US Army seeks 'Iron Man' armor for commandos

これはボディ・アーマーの内部にコンピュータをつなごうという計画だ。Tactical Assault Light Operator Suit (TALOS: 戦術攻撃軽量オペレータースーツ)というもので、外部骨格(Exoskeleton)を持ち、兵士が重いものを持つことが出来、コンピュータと接続され、防弾性を持っている。まさにアイアンマンである。ただし映画のように空を飛ぶことは出来ない。

タロスとはギリシャ神話に登場する、クレタ島を守っていた巨大な青銅製の自動人形である。

10月13日 公開講演会「EMを考える」

2013-10-13

EMについて考える

東京目白にある学習院高等学校でジャパンスケプティクス主催の公開講演会「EMを考える」を開催した。2時から5時45分まで、講演が3つとパネル討論が行われた。

EMの運動の展開とその主張について
 14:00―14:30
 小波秀雄(物理化学)
・地域と学校に広がるEMの活動
 14:30―15:20
 長野 剛(ジャーナリスト)
・EMは水を浄化できるか
 飯島明子(環境生態学)
 15:20―16:10
・パネル討論 16:10ー17:30
 小波秀雄,長野剛,飯島明子,菊池誠(物理学)

それぞれ非常に中身の濃い、話であった。パネル討論でも、会場からさまざまな有益な意見が出された。私は話をiPhoneとiPad miniで録画したのだが、非常にメモリを食ってしまい、iCloudにバックアップできない。

10月12日 遺伝子音楽、風立ちぬ

 

2013-10-12

遺伝子音楽、DNA音楽

先日のサロン・ド・科学の散歩道で中島啓夫先生が遺伝子音楽、DNA音楽の話をされた。日本人の遺伝子学者の大野乾が1986年に発明したという。YouTubeでサンプルを探してみた。これが一つの例そだ。タンパク質音楽というのだそうだ。

ここにはガン遺伝子の音楽がある。結構いい音楽になっているのがすごい。

風立ちぬ

昨晩は借りてきたDVDの「アイアンマン2」を家内と見た。実につまらないアメリカのマンガだと思った。しかしこんなマンガでもアメリカ的価値観がぷんぷんしている。だから嫌なのだ。しかし家内は1よりは良いという。それはアイアンマンが最後には秘書と結ばれるというラブストーリーの部分が良いのだろう。なぜ見たかというと男子学生にぜひ見てほしいと言われたからだ。

先月の20日に私はやはり家内と「風立ちぬ」を新京極のMovixシアターで見た。後でネットで評判を見たが、賛否両論だ。宮崎駿監督の従来のファンタージ路線ではなく、零戦を設計した堀越次郎の伝記的要素と、堀辰雄の小説「風立ちぬ」のロマンチックな恋物語を一緒にしたものだ。堀辰雄の小説「風立ちぬ」に感動したこともあり、結構楽しめた。

私は京大の航空工学科で長年助教授をしていたこともあり、航空オタク的な要素もあるし、軍事オタクでもあり、宮崎監督と共通点がある。年齢的には彼が私の2歳年長である。やはり昔を知らない若い人には分からないだろうなというのが、第一印象であった。

家内と共通した印象は、昔の日本の生活にたいするある種のノスタルジーであった。「あっ、あれもあった、これもあった」と。蒸気機関車には私は何度も乗った。現在の若い人たちには共感できないというか、分からない部分も多いだろう。昔の貧しい生活の描写は、自分の子供の頃を思い出させる。しかし軽井沢のホテルの描写とかは、当時の高所得層のリッチな生活であるが、豊かな現代では、我々もその気になればあの程度の贅沢はできる。主人公と妻のロマンスは美しくもあり悲しくもある。荒井由美の主題歌「飛行機雲」もマッチしている。

主人公が飛行機の設計で使っていた計算尺だが、ネットで若い人が「あれは何?」と聞いていた。私は中学生の時に、中学校が計算尺競技会に参加することになり、先生が急遽、数学の出来る生徒を集めて計算尺クラブをでっち上げて、私はそのひとりに選ばれた。親に計算尺を買ってもらい、特訓に参加した。計算尺の滑りを良くするため様々な工夫をした。ロウを塗るためロウ石でこするとか。ロウ石というのは、地面やコンクリートに字や線を書くためのものだ。しかし滑りすぎても困る。尺が行き過ぎるからだ。計算尺は当時の科学・技術者にとっては必須のものであった。例えば私の大学院時代の恩師の林忠四郎先生は計算尺で星の進化の計算をした。

製図のシーンが出てきたが、私は理学部の出身で製図はやらなかった。図学という単位があったのだが、とらなかったのだ。航空工学科では学生にとって、製図は必須科目であった。主人公の製図の中にNACA0012翼型がちらっと出てきたと思う。当時の日本の航空技術は例えばドイツと比べて20年遅れていると言っていたが、現在もそんなものだろう。零戦も空力設計は良いが、エンジンが非力だったのが限界だ。私が昔、話を聞いた国鉄の技術者のトップの人から、戦時中にロ号潜水艦の電池をやっていて、液漏れが多く、ドイツのU-Boatの技術にはかなわなかったという話を聞いた。こういった要素技術の遅れが、日本の欠点だったのだろう。あの戦争は所詮勝てるはずの無いものであった。宮崎監督は軍事オタクで反戦派というから、私と同じだ。

主人公がタバコを吸いすぎるという批判もあったそうだが、昔の男性はあれが当たり前であったのだろう。ちなみに私は吸わないが、父はゴールデンバットという安物のタバコとか、タバコと紙を別に買って巻いてすっていた。現在の観点で批判しても意味ない。主人公は東大卒のインテリである。主人公の声がエバンゲリオンの庵野監督であるのは、声が高く、当時のインテリの雰囲気を醸し出しているからだと言う。当時のインテリは寡黙であったのだそうだ。

知り合いの女子大学生は「風立ちぬ」に共感したという。私は映画などの芸術を理解するかどうかは、しょせん鑑賞者の知識、経験、思想背景によって決まると思う。この映画はとても深い。宮崎監督の深い思想、思いを素人がパッと見て分かるはずも無い。要するに分かる人は分かる、分からない人は分からないのである。何度も見なければ分からない、見ても分からないであろう。分かりすぎる映画「アイアンマン」と対称的だ。

飛行機雲の歌詞

「高いあの窓で あの子は死ぬ前も 空を見ていたの 今は分からない 他の人には分からない あまりにも若すぎたと ただ思うだけ けれどしあわせ」

ところで主人公の妻、菜穂子さんは結核で死んだ。それは小説「風立ちぬ」でもそうだ。私の好きな小説家梶井基次郎も結核で死んだ。抗生物質が普及するまでの日本は、多くの人が結核で亡くなった。昨今の知識人の中で、科学技術の進歩はよくないとか「文明災」などとしたり顔で言う人がいる。しかし自分は医学の進歩で長生きしながら、よく言うよと思う。

またFaceBookの議論の中で若い人が、貧しくなってもかまわないといったことがある。私はそれは昔の貧しさを実感していない、観念上の貧しさに対する感想だと思う。軽井沢のホテルに行かなくてもいい、家で子供たちと楽しく遊んでいればいい。しかし、極貧のなかで食べるものも無く、結核で死んで行くのが良いとは思わないだろう。私がこれを思うのは、今後の日本、いや人類社会がだんだんと、あるいは急に貧しくなって行くだろうという予感があるからだ。今が人類文明のピークだという感じがしてならない。

あっそれから飛行機オタク的見地から言うと、映画の中に出てきたドイツの天才的飛行機設計者ユンカース博士が反ナチだとは知らなかった。彼の設計したユンカース・シュトーカJU87急降下爆撃機は有名で、あのサイレンの音を聞いただけで敵は恐れたという。

 

10月11日 ニュートンビーズ、WolframAlpha、脳の老化

2013-10-11

ニュートンビーズ

昨日、某テレビ番組制作会社からニュートンビーズについての問い合わせがあった。これで2局目である。結構流行っているらしい。材料を買って実験したいと言う。私にも解説の為に出演してほしいそうだ。

京都女子大学の小波秀雄教授が、ボールチェーンを50メートル、5000円で買ったと言う。東急ハンズのような末端店ではなく、製造元から直接買ったので安いそうだ。学生さんと実験してみると言われた。私も4畳半で実験したが、高さを高くした場合に、もっと派手に高く上がるはずなので、ぜひ大学の大きな部屋でやってほしい。それと高速ビデオカメラで撮影して、ビーズの走る速さを測定してほしい。

この問題の解析解に関してまだ考えている。ニュートンビーズの曲線が懸垂線を逆にした逆懸垂線であることは証明したのだが、持ち上がる高さをビーカーを置く高さの関数として求められていない。昨日まで3日間、某委員会に出席していたのだが、その間もさぼってずっとこの問題を考えていた。

逆懸垂線(逆カテナリー)といえば、さまざまなアーチの形として使われている。たとえば岩国の錦帯橋もそうだという。日本語のWikipediaにも懸垂線と逆懸垂線の写真がある英語のWikipediaにはもっと多くの写真がある。アーチの形に逆懸垂線が良いのはなぜだろうか。

WolframAlpha

ややこしい積分や超越方程式を解かねばならないのだが、それはWolframAlphaを使えば簡単にできる。こんなに便利なものはない。大学の教養の数学で微分積分を学び、いろんな演習をやって手で計算した。以後も積分公式が必要な時は岩波の数学公式集などを使った。今やそれらが必要ない。電卓が出来て数値の計算が簡単にできるようになったが、今や数式の計算も簡単だ。もちろんMathematicaを買えばよいのだが高い。WolframAlphaはMathematicaの1行判だ。それだけではない、Wolfram Research社が集積したあらゆる機械可読データが見られる。昔の気象もデータがある限りは、調べられる。

脳の老化

私はその話を某教授にしたのだが、興味はないと言う。スマホも持っていないし興味もないと言う。そんなものは必要ないと自慢げにいう。新しい事に対する興味を失ったことは、単に歳を取った兆候に過ぎない。自慢するような事ではない。人間、体の老化は避けられないが、脳の老化は避けられるそうだ。その記事からの引用。


どうすればニューロンを長生きさせられるだろうか? 「例えば、運動をすることです。運動が脳内のプロテイン、BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor:脳由来神経栄養因子)のレヴェルを増加させることは証明されています。これは、新しいニューロンの形成を促進します」と、マッテオーリは説明する。「そして、細胞を損傷させるフリーラジカルを防ぐために、抗酸化物質やオメガ3脂肪酸の豊富な食事をすることです。さらに重要なのは、歳をとっても頭脳を鍛えることです。というのも、学習は脳の柔軟さを保ち、シナプスの形成を促進するからです」。


 

10月10日 EMについて考える

 2013-10-10

http://www.skeptics.jp/

ジャパンスケプティクス公開討論会「 EM について考える」

【開催要領】

日時 2013年10月13日(日)14:00〜17:30
場所 東京都豊島区目白1-5-1 
   学習院中・高等科 501・502教室(5階) 

プログラム
・EMの運動の展開とその主張について
 14:00―14:30
 小波秀雄(物理化学)
・地域と学校に広がるEMの活動
 14:30―15:20
 長野 剛(ジャーナリスト)
・EMは水を浄化できるか
 飯島明子(環境生態学)
 15:20―16:10
・パネル討論 16:10ー17:30
 小波秀雄,長野剛,飯島明子,菊池誠(物理学)
(他交渉中)
・入場無料:
・主催:ジャパンスケプティクス http://www.skeptics.jp/

開催の趣旨
EMは当初,農業に微生物を活用する技術として提唱されたものであるが,昨今はEM菌投入で水を浄化しようとする運動,あるいはEM菌で放射能の除染がで きるなどといった主張が,影響力を持つようになってきている.特に教育現場や自治体においては,近年勢いを強めている状況すら見られる.

しかし,これらは科学的な検証がなされているとは言いがたいものが大半であり,それらの主張の内容や実践されている事業を見る限りでは,科学者として疑いを抱かざるをえない部分が少なくない.

ジャパンスケプティクスは,そのような状況に鑑みて,EMに関わる言説や各地での実践について,事実を明らかにし,科学的な観点から批判・検討を加えるた めの討論会を企画することとした.ジャーナリスト,微生物学,物理,化学の専門家を講演者,パネラーとして,さまざまの角度からこの問題に関する検証を試 みるものである.

入場について
入場は無料ですが,会場の都合により制限することがあります.参加者の確認と連絡のために,予め下の様式で参加申し込みのメールをお送りください.
件名: 「EM討論会申し込み」としてください.
お名前
職業・学校学年など(無記載でも構いません)
参加申し込み/問い合わせ先(スパム防止のために変形してありますので修正して送信してください) emforum2013 あっと gmail.com

 

10月6日 たかがねずみ、されどねずみ

 2013-10-06

サロン・ド・科学の散歩 第8回(特別企画3)

今回は「たかがねずみ、されどねずみ」と題して、実験動物のネズミがどれほど人間と似ているか、あるいは似ていないかを中心に、大阪大学医学研究科放射線基礎医学の中島裕夫先生にお話していただいた。中島先生は年の割には、とても若々しいので驚いた。

イヤー、実に面白かった。話の本題よりも、脱線した部分が面白かった。周期律表の縦の覚え方で、かなりエッチなものがあるはなし。遺伝子のDNA配列を音楽にしたもの。これなど結構様になった音楽なのである。日本文化の特殊性の話、寄生虫の話などなど。

中島先生の話は非常に面白いが、そのスライドなど結構、スレスレなのがある。聴衆の一人に中学生の可愛い女の子がいたので私はかなりヒヤヒヤした。具体的にいうと、江戸時代の絵で男のシリの穴から長いサナダムシが出てくる絵とか、女性のその部分に寄生したケジラミの絵とか。先生が大学で髪の毛をかいたらシラミが落ちた。覚えがないので調べると、子供とくしを共有したのでうつったと言う。子供はプールで感染した。あわてて薬局にシラミ対策のクスリを買いに行ったら売り切れていた。エレベーターで主婦がケジラミがうつったと話していたので、ケジラミは性行為で感染するもので、今流行しているのはアタマジラミですと言ったそうだ。

よく知られている事だが、最近は寄生虫がいなくなったので、アトピーとか花粉症が増えた。私が子供の頃は多くの生徒が回虫を持っていて、学校で検便があった。便をマッチ箱に入れて学校に持参するのだ。虫下しとして、一番始めはカイジンソウという海藻を抽出した液体を飲まされた。これがあまりに臭くて生徒一同いやがった。そのうちにサントニンという粉末のクスリになって良くなった。なぜ当時は回虫が流行ったとかというと、生野菜からうつったのだ。当時の肥料は人糞で、それが野菜に撒かれて、それが口から入って感染するのだ。当時いわれた事は、野菜は熱を加えるか、生の場合はよく洗いましょうということだ。自然食品は怖いのである。

シラミに関しては、当時はDDTを頭や背中に撒かれた。DDTは今では有害だとして禁止されているが、当時はおかまいなしであった。米軍が持ち込んだのだ。家庭では夏のある日に一斉に大掃除をする。畳を上げて、その下に害虫予防の為にDDTやBHCを撒くのである。我々はその上で生活していた。今は大掃除の風習が無くなったので、我々はダニとともに生活している。

 

10月5日 科学カフェ京都

 

2013-10-05

科学カフェ京都の第100回記念講演会と懇親会が、京都大学理学部セミナーハウスで行われた。私は2010/12/11の69回の例会で「電流のエネルギーは電線の外を流れる」と題して講演した。

懇親会では過去の講師が招待された。また一般市民の参加者もかなりいた。講師リストを見ると、みんな一流の先生方である。たいしたものだ。もっとも自分がそうだといいいたい訳ではない。

10月4日 三四郎会と合気道

 2013-10-04

三四郎会と合気道

京都大学合気道部の2代から7代の同窓会である三四郎会が、岐阜県の土岐市の温泉旅館の了山で行われた。ちなみに私は二代目の主将であった。京大の合気道部は私が大学一年生になった1961年の夏に創部され、私は入部した。私は大学に入学した時に、実家の近くの吹田市にある合気道道場に入門して、3級になっていた。創部した3回生の主将も、同じ道場の人で3級であった。柔道や剣道と違って、中学、高校からやっている人はいなかったので、有段者が誰もおらず、ただの3級が主将になったのである。2回生もいなかったので、私が2回生になった時に、私が主将になった。私は根っから、スポーツや運動の嫌いな体の弱い人間であったので、体を鍛える為に合気道を始めた。

合気道部に入って一番良かった事は、今回の同窓会でも分かるように、人脈が出来た事である。私は理学部に入ったので、もしクラブに入っていなければ、文科系の人たちとつき合う事などなかったであろう。

後輩の話であるが、彼が数年前にある道場で練習している時に、初段で100キロの若い男性に一教をかけて腕を折ったと言う。一教とは一番基本的な技で、ビデオで分かるように、そんなにえぐい技ではない。それで腕を折るとは聞いた事もなかった。後輩の話では、一教の練習中に、相手が流さずにがんばったので、すっと横に流したら腕が折れたと言う。合気道をみると、なあなあにやっている、踊っているように見える。それはがんばらないで、流すからである。そこをがんばってしまうと、事故が起きる事もあるのだ。後輩は道場への出入りを差し止められてしまったと言う。彼は60代後半であるのだが、強すぎるのである。

本当にえぐい技は二教である。これで腕が折れる事はないが、とてつもなく痛い。私は大学の講義の初回に学生にこの技をかけているが、あるとき少しきつくやり過ぎたので、学生が激痛を覚えて、えらく恨まれたことがある。半年後の授業評価にまで書かれてしまった。

アメリカの俳優スティーブン・セガールは自身も合気道の大家であるが、彼の主演する映画でさまざまな技を披露してくれる。映画「暴走特急」でセガールの扮するライバックの姪のサラ・ライバックが黒人のキャビン・ボーイに二教をかけるシーンがある。この技はもっとも初歩的だが、よく決まる。映画だが見事に決まっている。ただしこのボーイは奇麗に受け身をとっていることに注意。

私がセガールの映画で彼の合気道を始めてみたのは「刑事ニコ・法の死角」であった。ビデオを見ると、なんと私たちが大先生(おおせんせい)と呼んでいた植芝盛平先生の写真もある。私が大学生の時の大先生はまさにこんな感じであった。大先生の稽古の映画を見つけた。多くの弟子の中で最後にクレジットが入っている田中万川(ばんせん)先生が私の師匠である。大先生の息子の吉祥丸先生もいる。大先生の棒捌きを見れば分かるように、電光石火である。

セガールの日本語はなんだか変だが、技は決まっている。入り身投げ表、入り身投げ裏、小手返しである。私はこの映画の格闘シーンをストップモーションで何度も見て、彼の技を研究した。投げられる悪漢たちは受け身をとっているので、専門家だ。

そのセガールが自身も武術の心得のあるロシアのプーチン大統領と会っている。ロシアでも合気道は人気があるようだ。

10月3日 ニュートンビーズの力学

 

2013-10-03

ニュートンビーズの力学

ニュートンビーズの力学なるレポートを書いている。解析的計算と数値シミュレーションの二本立てだ。解析計算では、ニュートンビーズの形が逆懸垂線になることは証明した。しかしニュートンビーズが走る速さを、ビーカーの高さなどのパラメターの関数としては出せていなかった。実はアメリカ人の科学ブログがあり、そこでは

v=sqrt(g(H+2L)/2)

と出している。ここでHはビーカー表面の地面からの高さ、Lはビーカー表面からビーズの最高点までの高さ、gは重力加速度である。彼は実験とこの式があうといっている。しかしこの式は導出法に疑問がある。しかもHは実験条件から設定できるものだが、Lは結果であり、あらかじめ与えることは出来ない。

私が出した式は

v=sqrt(gH)

である。こちらの方がもっともらしいのだが、いかんせん、彼は実験とあうと言っているのだ。謎だ。実験してみて分かったことは、鎖の置き方によって結果が大きく異なることだ。つまり鎖が絡まったりすると、鎖は高く上がらないのだ。

数値シミュレーションに関しては、次のようなモデルを考えている。Nこの質点を伸びない糸で結ぶのだ。質点間の距離が一定という拘束条件を課す。運動方程式はラグランジュの未定常数法から導くことが出来る。しかし結構複雑な行列計算をやらねばならない。プログラミングまではまだ出来ていない。

10月2日 指紋認証、天使と悪魔、Symphobia

2013-10-02

指紋認証

iPhone 5sの新機軸は指紋認証である。さっそく家内のiPhone 5sでやってみた。iPhoneの下についているスタートボタンに何度か触れていると、だんだんと指紋の形が取れて行く。完全を期すために、指紋の端も記録する。しばらくやっていると、完全に指紋の形が登録される。そして一度切って、スタートボタンのところに指を持って行くと、開いた。とてもうまく働く。感動ものである。私の指でテストしてみたので、家内の携帯は私にはバレバレである。次に家内の指を左右3本登録した。1本で良いというから、その指に何かあったり、指がちぎれた時の用心のためだというと、いやがっていた。

YouTubeを見ていると猫の肉球を登録した人がいる。すると犬でやったという人も出てきた。猫に指紋があるのだろうか。ところで死人の指には反応しないというから、人を殺して指を切って使ってもダメだという。

 映画「天使と悪魔」では虹彩の認証装置を突破するために、人を殺して目玉をかざしていた。あんなことをされてはたまらない。

オーケストラ音源

「天使と悪魔」といえば、映画では「ダビンチコード」の続編だ。その映画音楽は有名な作曲家ハンス・ツィマー(Hans Zimmer)のChevariers de Sangrealが有名である。そのオーケストラ演奏を音楽ソフトウエアでオーケストラ音源のSymphobiaというソフトで演奏したものは、まさに本物とそっくりである。私は結構気に入っている。こんなものが普及したら、オーケストラの演奏家は失業してしまう。クラシックの演奏会をコンピュータでやることは無いだろうが、映画音楽やゲーム音楽ならこれで十分だ。

 

10月1日 夏の終わり、iPhone5s、デジタル・デバイド

2013-10-01

夏の終わりは寂しい

今日から10月である。ある学生が夏休みが終わりで寂しいとFaceBookに書いていた。そう、私も小学生の頃から夏休みの終わりが、1年でもっとも嫌な時期であった。小中高の夏休みの終わりは8月の終わりである。そのころになると、あれほど暑かった日々が時々、ふっと涼しくなる。あれほど激しく鳴いていた蝉が、だんだんと少なくなる。寂しい。

大学の夏休みは学校ごとで異なる。私が神戸大学の定年後に教えていた同志社大学では10月から講義が始まるが、甲南大学ではもっと早く始まった。と言う事は同時に、冬休みが早く来るので、それはそれでよい。しかし私は、今年でどちらも定年になったので、講義が始まるという事はない。楽は楽なのだが、講義の準備をする事は、自分の勉強にもなり、それはそれで楽しいのである。

新iPhone 5sへの移行

昨日は家内のiPhoneの4から 5sへの移行の手伝いをした。まず近くのコジマでケースとひもを買った。ケースは色々あるのだが、新しいシルバーのiPhoneの色を見せる為に透明なケースでないとダメ、よくなくするので紐をつけて首からぶら下げたいので、その穴が必要、ということでほとんどユニークな選択になった。

次はデータの移行である。まずiTuneに古いiPhoneのデータをバックアップするのだが、このiTuneは最新のものでないといけないという。家内のデータと私のデータが混じると具合悪いので、私のものはMacに、家内のものはWindowsにバックアップする事にした。DELLのWindowsマシンにiTuneをインストールとしようとしたのだが、ネットの関係か死ぬほど遅い。iTuneを入れるだけで一日仕事になってしまった。さらにこのDELLはそんなに古くないのに、立ち上がりや動作が遅すぎる。私は普段はSSDつきのMacを使っているが、そちらはキビキビしてとても速い。というか、それが当たり前になったので、ハードディスクの遅さにイライラさせられる。今後買うマシンはSSD以外にはありえない。

今朝、家内がiPhoneに充電しようとしてうまくいかないと言う。私のiPad miniと充電ケーブルが共通なので、色々試してみると、iPhoneについて来た充電ケーブルが不良のようだ。ケーブルが2本あったから分かったようなものの、そうでないと悩んだであろう。もしiPhone自体の不良だと、交換などで時間を食って大変だ。充電ケーブルならそれ単体で売っている。

と思って、よくテストしてみたら、なんとUSB端子の刺し方が甘かっただけだった。ソフトバンクに持って行って文句を言ったら、恥を閣だけであった。

客「PCが動かん!!」

お店「電源入れましたか?」

客「バカにしとんか!」

お店「すみませんが、もう一度チェックしていただけますか?」

客「あっ、動いたわ。ははは」

デジタル・デバイド

スマホにしろパソコンにしろ、その使い方は簡単ではない。それらが好きな人はともかく、普通の人で、それらを単に道具として使いたいと言う人たちに取っては、ひとたびトラブルと、ニッチもサッチもいかなくなる。家内はプリンタがうまく動作しないと、買い替えようと言うが、そんなことをしていたら、家中プリンタだらけになる。またうまくいかないと、コジマに聞くとかソフトバンクに聞くとか言っているが、所詮、自己責任で教えてくれるはずもない。家内はよく、僕が死んだらだれに相談すれば良いと言うから、その時は君のデジタルライフは終焉だといっている。

私の周りで、名誉教授だとか教授だとかいう人たちでも、これらのITガジェットを使いこなせていない人は多い。彼らが頭が悪い訳でないのは当然だ。頭の善し悪しと、新しい事に対する適応能力は別なのであろう。IT機器やソフトを使いこなせる人と、そうでない人の間にある格差をデジタル・デバイドとか情報格差いう。アメリカではITを使いこなせる人と、そうでない人には所得格差がある。デジタル・デバイドは一般的に若者、高学歴者、高所得者とそうでないものの差であるが、名誉教授は超高学歴者でありながら、ITを使いこなせないということは、要するに高年齢者なので頭の柔軟性が失われているのだろう。英語は理解するし、微分方程式も分かるが、スマホを使えないとかFaceBookを使えないとか、いびつな状態である。今後この格差は広がる事すらあれ、狭まる事はない。