| 素晴らしき授業ー樟脳のふしぎにせまる親子理科実験教室へのお誘い(ブログ その67) |
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| 作者: 坂東昌子 |
| 2011年 9月 20日(火曜日) 15:32 |
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1 もったいない! 当NPO松田副理事長が、「もったいないなあ、ほんとに」と何度も私に言われたのは、この夏の、8月13・14日の、「科学普及員養成研修会」のときでした。 2 杉原先生の電磁気の話 さて、話がそれましたが、この辛口の松田さんが、それこそ絶賛された杉原先生の授業とはどんなものだったのでしょうか。 このうち、特に理科実験コースでは、今年2年目を迎えた「親子理科実験コース」にご参加のお父さんお母さんや、この教室を卒業した中学生以上の子供たち、大学生に科学普及のチャンスを利用できるようスキルを磨くことを目標にしています。本当は小学校の先生方にも参加していただきたかったのですが、それはまた来年の目標としました。 親子理科実験教室を見学し、そこで子供たちが学ぶことを少し深く勉強するというような形で開いているのですが、夏休みだけは、スペシャルで、せっかく電磁気を系統的集中的に学ぶことができます。東京からの参加者は、「夏休みだけでも」ということで、中学生の女の子が来て熱心に参加してくれました。 3 素晴らしい贈り物 しかし、その中でも圧巻だったのが、杉原先生の、一貫した講義でした。 杉原先生は、長い間、京都市青少年科学センター指導主事をなさっていて、講座を開いて、学校の先生方や子供たちを、いろいろな形でご指導なさった長い経験があります。その意味でも、ベテランには違いないのですが、今回は、「電磁気現象の発見と発展を,灯り(明かり)の変遷を織り交ぜながら考えます。小学校の教科書を補完する立場から話します。」といわれたのです。意欲的に、「小学校や親子理科実験教室の内容と同じでは無駄ですから,より広い研修のために少し違った展開を考えました。電磁石はアイディア商品といってよく,また,小学校で,ほとんどの生徒が体験します。重なる内容は,違った視点や発展が必要で,それが期待できないので触れていません。」ということで、できるだけ、まっすぐに、わかるように、組み立てることを工夫されたのです。そうです! 学校の指導要領にとらわれず、今の教科書では学べない真髄のところを、少し違ったニュアンスで心おきなく話していただいたことが印象的でした。 4 教科書にない話 小学校では、すぐに「電気を通すものと通さないもの」から出発するのですが、その前の話が大切ということです。びっくりしたのは、野菜電池(キュウリ使用)を作ってしまう、等、電気の話もきちんと靜電気から説明なさったことでした。普通レモンを使う場合が多いのですが、安価なキュウリで、電子メロディが作動するのです。電子メロディやLEDは、いまでこそ本の美主な電流で作動しますが、昔は、こんな高感度電子機器は,なかったのですね。唯一発見したのが、カエルの足の痙攣実験でした。これは動画だけでしたが。 「最初の明かりは何だったでしょう?」と質問をなげかけ、私たちはすぐに「ローソクかな」と思い浮かべるのですが、ローソクはとても高価で庶民には手が届かなかった(主に儀式用)のだそうです。そして、日本の燈明とアラジンのランプなど、実物を持ちこんで、見せてくださいました。電気の応用が、「あかり」から始まったこと、つまり電気エネルギーを光に変えることが、人間にとってとても大切だったことを、昔の明かりを再現した演示実験を交えて、見せてくださいました。 5 すべてはエルステッドの大発見から 研修会2日目は、ベンチャービジネスラボラトリーに場所を移して行われました。 すべての電磁気の応用の基本はエルステッドの実験から始まるという筋道で、電磁誘導の基礎として、磁石を動かせば電流が流れる、逆に電流が流れると磁石が動く、というたったそれだけの原理で、電流計の原理を説明し、モーターを用いて物を動かし、明かりをつける、そこでは、世界初の電球の普及、エジソン(実は家庭へ電気を送る大量送電装置を始めたのが大きな功績なのです!)の話に移っていきました。 6 Sケーブルの威力 見事だったのは、その後の電磁誘導現象は、すべて、エルステッドの原理だけから説明できるのだという先生の見事なまでの単純で明快な授業でした。圧巻でしょうね。ここでは先生は、小学校で電磁誘導は電磁石からはいることは間違いだとおっしゃいました。 私を杉原先生と結びつけたのも、科学教材会社リテン社長の藤原さんが紹介してくださったSケーブルでした。 後は一直線に、ファラデーのモーター発明(1821年)、電磁気の振動を音に変える装置、電流計、電気ブランコ、発電機、すべて、一直線に理解を進めることができるのです。そして、いよいよ電気の大衆化の時代に突入します。エジソンの登場です。1882 年9月4日,ニューヨーク,400 個のカーボンフィラメント電球がつきました。どうしてか、杉原先生は、本物の当時の電球を持っておられます。「いつ切れるか分からないんですけどね」といいながらつけて見せてくださいました。あとは、そのよう要として簡易風車や手回し発電機などの現代的課題にと、話は展開しました。 7 世界一の授業 夏休みということで、遠方(筑波1名東京1名 九州3名)を含み13・14日の2日間連続で参加された方が多かったと思います。 以上が、松田さんの「これだけの人数ではもったいない」といわれるのも、尤もでした。この授業に出た人は、幸せ者です。ほんとに得をしたと思います。 8 10月30日:樟脳のふしぎへのおさそい ところで、今度、当親子理科実験教室特別企画として、杉原先生が10月30日に、を開きます。杉原先生は、キット電気の話をされると思っていましたが、実験テーマは、スイスイゆらゆら「NEW樟脳ボート」・・・樟脳の不思議です。
この楠から作られたカンフルという素材が、近代国家としての日本の救いの素材だったとは知りませんでした。知ってますか? 日本での専売特許の5品は、たばこ、アルコール、塩、アヘン、そして樟脳だったってこと?そして、人工樹脂とは異なり天然の素材からできたセルロイドやセロハンをはじめとした沢山の素材が、この日本を支えてきたことを。 青い目をしたおにんぎょは、アメリカ生まれのセルロイド 幼いころ、うたった童謡、あれはアメリカ生まれではなかったのでは? この教室に参加したいと思われませんか? 日本で、この樟脳が大変重要な役割を果たしたことを知ると、きっとわくわくするのでは、と思います。 9 大人も一緒に学ぶ 杉原先生とご相談して、これは、大人と子供とで一緒に学ぶ話なので、あまり小さいお子さんにはちょっと難しいから、ということで、小学校4年生以上に絞ろうということになりました。 先日、杉原先生が、予行練習でやってくださったとき、横にいた京大1回生の学生さんが、「あ、面白そう、実家にいて僕が高校生のころだったら、弟といっしょに連れて行きます」といっていました。日本の産業の歴史もわかって面白いと思います。三井・三菱のほかに当時大企業だった鈴木商店(これ日本史で習うらしいです!)が関係していたようです。日本が世界に誇る産業だった樟脳、夢がありますね。 まだ、余裕がありますので、ぜひとも、一度ホームページの案内を見てください。 ところで、私は2つ大変すごいことを杉原先生の準備作業の中で学びました。それは化学と物理の違いです。それは、今、問題になっている原子力発電の進め方にも大きな示唆を与えています。それについては、またいつかお話ししたいと思います。 |



