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2014年4月
4月24日 田崎教授の死を巡る桜子准教授の考察
2014-04-24
田崎教授の死を巡る桜子准教授の考察 望月諒子 集英社文庫
立志館大学文学研究科の田崎教授は春休みの朝、朝日が差し込む吹き抜けの玄関ロビーで死んでいた。そこで田崎教授は、ぺたっ。と床に張りついていた。正確に言えば、カエルの死体のように、べちゃっ。と。死因は吹き抜けの最上階に置いてあった有田焼の巨大な花瓶が、どういうわけか落下して教授の頭を直撃したのである。そのそばには巨大な足跡が残されていた。大学は山の上にあり、町の向こうには大きく海が見晴らせる。
物語の主人公は准教授の桃沢桜子(42)である。桜子は社会学を研究しているが内職で翻訳もしており、その金でマンションも買った、車も買った、足りないものは男だけである。彼女にかなう男がいないのだ。村上春樹をおもわすベストセラー作家の井上則夫がしつように桜子を食事に誘う。桜子は食事は売れ残りのコンビニ弁当で十分と言う合理主義者なのだが。桜子はたまに井上と食事につき合い、井上の愚痴をきいてあげる。ベンツで送り迎えされて、みやげまでもらう。しかしそこまでだ。
桜子のラボは大学院博士課程、修士課程の院生と学部生がたくさんいる人気研究室だ。院生の森之宮くんと望ちゃんが桜子ラボをしきっている。もう一人の主人公は小説家志望で挫折した、いやみな三野苦准教授である。三野苦准教授は学生に小説を書かせている。その試し読みを非常勤講師の鱈目小雪に押し付けた。小雪はその提出物が無くなったと青くなって桜子に相談する。話は盗まれたらしい学生の提出物を巡って展開する。この大学には幽霊がでると言う都市伝説がある。無くした学生の提出物を求めて放浪する幽霊が。昔から幽霊はでていたのだが、最近また出始めた。こんどはなんか巨大な動物の姿をしているらしい。
大学名は立命館と同志社を足して2で割ったようなものだが、立地はどうみても神戸大学である。建物の描写もああ、あれかと思い当たる。しかし文学研究科のモデルはどうもそこではなく、同志社大学ではないかと思われる。描写される大学教授、准教授達は桜子を除いて変な人ばかりだ。筒井康隆の小説「文学部唯野教授」をおもわせる。
話は盗まれた学生の提出物、大学を徘徊する怪しい人?、動物?を巡って展開し、最後に田崎教授の死の真相が明らかになる。桜子と大学院生達の推理と捜査が事件を解決するという推理小説、スリラー小説、青春小説のミックスである。著者の以前の深刻な話とは打って変わって、ようするに楽しく読めるライトノベルである。私は植物園のベンチに座って、一日で読破した。桜子准教授と院生達の今後の活躍はあるのだろうか? 続編が待たれる。
4月23日 ニュートンビーズの分かりやすい説明
2014-04-23
ニュートンビーズとテレビと分かりやすい説明
昨日フジテレビの番組制作者から電話がかかって来て、ニュートンビーズを番組で取り上げたいと言う。この種の依頼は実は3件目である。それとは別に共同研究者の京都女子大学の小波秀雄教授にも出演依頼が来たことがある。小波先生は女子大生を連れて実験すると意気込んでおられたが、結局はスケジュールがあわずにダメになった。
フジテレビの方は私に電話インタービューして、それを編集すると言う。どのくらいの時間ですかと聞くと30秒だと言う。担当者の女性に長々と説明して、図まで描いて写真に撮り、メールした。しかし上司との相談の結果「非常に難しい現象である」というコメントで行くそうだ。確かにこの現象の説明は難しい。それをたかが30秒で説明できるはずも無い。また相手が有能な物理学者ならともかく、多分文系出身のマスメディア関係者に電話だけで説明するのは不可能だ。
正直言って、自分自身も簡単に説明できなかった。式は簡単に立てられるし、それを解くのも難しくはない。鎖の形は逆懸垂線である。これは私も導いたと、ケンブリッジ大学の研究者も導いた。それはニューヨークタイムズにまで取り上げられた。ところでこの論文は正しくない。Briggs論文に対する批判は私のニュートンビーズ解説記事にアップした。
問題はそれをいかに分かりやすく説明するかだ。考えた末に次の結論に達した。
鎖がまず空中に弧を描いて流れているとしよう。すると鎖は上に凸の形をしている。ここで鎖に乗った観測者から考えると、上向きに遠心力が働く。鎖には当然重力が働く。これは下向きの力だ。また鎖には張力が働く。これも結果的には下向きの力になる。これらの3つの力で釣り合って逆懸垂線になるのだ。
ここでのみそは鎖の運動に乗るという点だ。慣性系で考えると遠心力は無い。すると働く力は下向きの重力と張力だけである。それなのになぜ中空に浮くのか? という質問はもっともらしく聞こえるが、実は適切でない。なぜならボールを投げあげると、下向きの重力しかないのなんで上に飛ぶの? と聞く事と同じだ。これに疑問を持たないなら、ニュートンビーズも同じことなのだ。重力と張力が働いている鎖の平衡形状は逆懸垂線なのである。でもこの論理で一般の人を納得させる事は難しい。
4月19日 仁和寺花見
2014-04-19
仁和寺の花見
京都の御室(おむろ)にある仁和寺に花見に行った。ここの桜は遅咲きで有名である。丈が低くて、根元から枝分かれしている。遅咲きとはいっても、さすがに19日ともなると「落花盛ん」という風情であった。それでも十分に見応えはあった。
4月15日 鴨川の金魚姫
2014-04-15
川人千慧の京都詭弁案内シリーズのその2である。主人公はおかっぱでキツネ目で人付き合いの悪い女子学生、財井美希(たからいみき)と、のっぽでガリガリの詭弁論者、嵐堂環である。二人とも京都大学の学生である。
「監督の長い一日」では、大学の映画同好会「エンターサプライズ」の映画撮影の一日が描かれる。森見登美彦の「太陽の塔」で主人公の恋敵がやはり京都大学の映画同好会の監督であった。本作も森見の影響の濃い作品である。話は西部キャンパスにある生協の食堂のオープンカフェテラスから始まる。そこで撮影しているのだ。私もこのテラスを知っているが、やたら広くて普段は人気が無い。川人氏の作品の魅力は、京都のローカル性にある。知る人ぞ知る、つまり知らない人は知らない。知る人に取っては面白いが、知らない人にはつまらないかもしれない。
鴨川の金魚姫はシリーズ1で登場した怪盗Nの仲間が、美希がバイトをしている祇園の親子丼店に脅迫状を手渡す所から始まる。放生会(ほうじょうえ)にあなたの大切なものを頂戴するというのだ。放生会とは、祇園を流れる白川に金魚を放流する儀式である。四条通の北側の花見小路にはたくさんの飲食店がある。ところで親子丼専門店なんてあるのかな? 私は親がいない親子丼が好物である。つまり卵丼だ。その理由は一番安いからだ。
主人公達は同級生のカップルの痴話げんかに巻き込まれる。そしてなくなったキーホルダーを探して動物園から疎水、白川を通って祇園にまでやってくる。この小説はミステリー小説の形を取った京都の観光小説だ。小説を読んで面白かったら、主人公達の足跡を追ってみるのも一興である。
4月14日 夕餉を買いに/蓮見先生は
2014-04-14
同じ著者の「宵山のシャーロックホームズ」を読んだので、つぎにこれも買ってみた。作者はまだ20代の京都大学法学部卒業の女性である。その作風は森見登美彦を思わせる。本書は「百万遍系」謎解き小説なのだそうだ。
本シリーズの主人公は京大生である自称、普通の女子大生の財井美希(たからいみき)と自称詭弁家の嵐堂環である。本作では彼らは文化学部の3回生である(実際は京都大学にそんな学部は存在しない。多分、総合人間学部のことであろう)。彼らが縦横に推理を働かせて、京都に起きるアホらしい事件を解決していく。
「夕餉を買いに」は京都の台所といわれる錦市場をめぐる騒動である。錦には昔から伝わる秘宝「錦の心」というものがある。それを商店がローテーションを組んで守っている。ところが最近怪盗Nというのが、予告犯罪を行っている。個人の収集品を予告して奪うのであるがまだ捕まっていない。その怪盗Nから錦の心を頂戴するという犯行予告があった。祇園の親子丼店でバイトをしている美希がそこに呼ばれる。たまたま外を歩いていた環も呼ばれる。そして彼らは、この事件を解決するのである。錦市場に行ったことがある人なら、その雰囲気描写が興味深いであろう。
「蓮見先生」は実際は京都大学で有名な折田先生のことである。折田先生とは第三高等学校の初代校長なのだが、その銅像を巡って京大生がさまざまな「文化的な」いたずらを働き、大学当局が銅像を撤去後も、現在に至るまでいたずらが続いている。じつにアホらしい京大の伝統なのである。折田先生像は入試のころに出現するので、私も時々見に行く。ちなみに2014年はキョロちゃんであった。
小説では主人公たちが鴨川の四条あたりで不審な男が、橋脚に五芒星を描いているのを発見する。それを見とがめた環は五芒星のマークを服にスプレーされてしまう。その後、京都市内のあちこちに五芒星が描かれる。それを主人公は丹念に追跡して、ついにその意図を発見する。クライマックスは賀茂川と高野川が合流する鴨川デルタである。これも森見の小説の舞台であった。
折田先生像は実際に京大生が行っているアホらしい行事なので、五芒星を描くといったアホらしいことも京大生ならやりかねないという説得力はある。ともかく本シリーズはアホらしい事件を、もっともらしく解決して行くという、森見テイストの小説だ。ところで環は美希の下宿によくくるのだが、何もしないで12時になると帰って行くという。現代の草食男性のひとりだ。まだ何作かあるようなので、読んでみるつもりだ。
4月13日 宵山のシャーロックホームズ
2014-04-13
FaceBookの友人のシェアーで知った。Kindle版で安いので早速買ったが、本当に安かった。だから買って損は無い! Kindle版の日本語の本は普通かなり高いのでこれが始めてである。
まずタイトルや装丁から見て森見登美彦の京都小説を思わせる。私は森見さんのファンで、とくに京都のへたれ大学生話は好きだ。森見さんがその続きを書いてくれないので、誰か書いてくれないかと期待していたので、女森見の登場には期待した。この本は京都詭弁案内シリーズの3だそうで、第5話と第6話が集録されている。第5話「宵山のシャーロックホームズ」は宵山を巡る話、第6話の「大きな大の字の下で」は五山送り火を巡る話だ。どちらも京都の住人としては身近な話だ。
第5話では飛天山の天女が突然消失したという事件を巡る謎解きである。ホームズ役は祇園の親子丼屋の若大将、ワトソン役は京大生の男女である。どちらも国際文化学部の4回生である。女性は美希といって、キツネ目のようで、美女なのかどうかは分からない。装丁の挿絵ではとてもかわいいが。男性は環といって身長が190センチメートルのひょろひょろ男だ。周りからはカップルと見られているが、美希は断固否定している。
実際私も昨年は宵宵山、宵山と鉾と山を巡った経験があるので、第5話は地理を思い浮かべながら楽しんで読んだ。ちょっとした事件を針小棒大に書いてあるのも、森見テーストである。この話を読まれた方は、今年の宵山にはぜひこの経路で歩いてもらいたい。
第6話は秘密の「大文字鑑賞会」を探り出せという指令を巡って主人公の京大生男女が推理、調査する話だ。ちなみに指令を出したのは熊野寮に長年すむ主のような京大生である。主人公は鑑賞会の行われる場所が左大文字の近くと推理してそのあたりを探す。私も左京区の住人で、京都の西の地理はそれほど詳しくはない。理学部系のもてない大学院生が登場する。彼はなんとか彼女を獲得したいと、大文字鑑賞会に参加を決めたのだ。理学部の男性が女性にもてないのは知れた話だ。私も昔、大学院生だったときに彼女(いまの家内)と理学部の屋上で五山送り火を鑑賞したので、この第6話も感慨が深い。もっとも現在は大学の屋上には上れないので、大文字ジプシーをしている。
正直言って、文章や構成にはまだ十分に練れていない点はある。とはいえ私自身も京都小説のまねごとを書いているので、それからみればこの作家は十分なプロである。作家の方とメールしたが、森見のファンだそうで、そのような話を書きたかったそうだ。だから将来に期待が持てる。森見の跡を継いで、京都作家に育ってほしい。
4月12日 京都ブラッド・クラッド
2014-04-12
宇宙人が地球侵略を開始した。しかし他の宇宙人侵略ものと違って、この話では宇宙人は地球にある種のゲームを仕掛ける。宇宙人が勝てば地球は持ち去られるが、地球人が勝てば宇宙人はあきらめる。宇宙人はあらかじめ400人の女好きの男を選んで、ある種のウイルスのような種を仕込んだ。仕込まれた男はクラッド・シードと呼ばれ、彼の声は魅惑的になり、女は拒否できなくなる。
21世紀のある日、地球上の各所に半径100メートルの灰色の半球が出現した。それはあたかもシャボンの幕のような姿で、クラッド・シードがその時にいた場所を中心に発生したのだ。その中に飲み込まれた人間は出てくることは出来ない。ただしシードと過去に関係を持った女性だけは出入りが許される。そのシード男を殺せば、そのクラッド空間は消滅する。これが宇宙人が地球人に仕掛けたゲームだ。
その結界のようなクラッド空間の一つが、京都大学北部キャンパスの西側、田中門前町に出現したのだ。京都大学は大混乱に陥る。主人公は京都大学に勤める29歳の職員、高見千穂である。彼女はシードの一人である時田草と、過去に心ならずも関係を持ってしまったのだ。時田は田中門前町に住んでいたのだ。彼女は地球を救うために立ち上がる。
話自体は小松左京のSF小説「首都消失」を思わすが、本作品はそんなにシリアスな話ではない。要するにやり男と女達の痴話げんか話である。私に取って興味深いのは、話の内容自体よりその舞台である。私の家の近くなのだ。クラッド空間はジリジリと大きくなり、自衛隊の対策本部のテントは東大路の真ん中におかれている。とまあ、舞台は私がいつも通る場所なのだ。こんなところにクラッド空間など作られたら、バスが通れないので迷惑千万だ。
それにしても千穂はたかが男とキスしたくらいで、愛する夫と離婚までするか?というのが、私の感想である。作者の潔癖性を表しているのだろうか。
2014-04-11
4月10日 半木の道
2014-04-10
半木の道(なからぎのみち)
今日は半木の道に行ってきた。206番のバスで植物園前で下りて、賀茂川べりを歩く。北大路橋から北山大橋まで、賀茂川の左岸の900メートル近くの土手道が半木の道と呼ばれている。そこは枝垂れ桜が植えられていて、今のシーズンは満開である。ちなみに賀茂川は出町柳の高野川との合流点より上流を賀茂川、下流を鴨川とよぶばあいがある。まとめて鴨川ともよばれる。半木の道の東側は4/3に紹介した京都府立植物園である。
植物園には巨大な望遠レンズを備えた一眼レフをもってうろうろする老人たちがいる。カメ爺とよぶそうだ。鳥を撮ることを狙っているらしい。もちろん花を撮る人もいる。ところで半木の道では一眼レフで盛んに桜を撮っている数人の若い女性がいた。カメ女というのだろうか。
半木の道
2014-04-09
4月8日 哲学の道、霊鑑寺、南禅寺、蹴上
2014-04-08
今日は疾風怒濤の花見シリーズとして哲学の道に行く事にした。家の近くのバス停から204のバスに乗った時から花見は始まる。つまり満員なのである。多分、金閣寺から回って来た観光客であろう。そのほとんどが、銀閣寺道でおりる。11時半近いので、まずは大銀で腹ごしらえをする。この店はもとは住宅街にあって、京大生の御用達みたいな店であった。今も結構、庶民的でリーゾナブルである。観光客の他に固定客もいると思われる。
疎水縁は桜が満開である。少し散り始めていて、疎水の水面は花びらで覆われている。着物姿のお嬢さんが写真を撮っていた。近づくと中国語をしゃべっていた。観光客であろう。欧米からの観光客も多い。銀閣度に行く途中を右(南)におれると哲学の道である。東半分は人家が多いが、南の若王子に近い部分は山裾を走っている。どこも桜が満開である。
途中で疎水を離れて霊鑑寺に向かう。ここは通向きで、観光客の数はめっきりと少なくなる。今日は幸運な事に霊鑑寺の公開日であった。霊鑑寺は普段は非公開で、春と秋のある短い期間だけ開いている。ここは椿の名所である。以前来た時に、入った所の右手に小堀遠州の「おそらく椿」があったが今は無い。案内のボランティアの人に聞くと、同定が間違っていたそうで、月光椿(がっこうつばき)の近くに変わったのだそうだ。
霊鑑寺の後は私はいつも、道を少し下った所の喫茶店に入る。インテリアが凝っている。いつも常連客と女主人が話している。この前の道はノートルダム女子学園の中学生の通学路である。茶色の制服が目を引く。
霊鑑寺の南側の道を東山の方に入ると、その先には俊寛山荘跡がある。しかしそれとは少し違う方向に秘密神社である九十四露神社がある。ここへ行くのは極めて困難である。最近のある人のブログでは、橋が落ちたらしい。
哲学の道から少し外れた所に大豊神社がある。ここは椿の名所だ。狛犬ならぬ狛ねずみや狛さるなどが祭られている。その頭に椿がちょこんと置かれている。
哲学の道の南端は若王子神社だ。その手前の哲学の道のベンチによく猫がいる。近くに若王子と言うユニークに喫茶店があった。主人が集めた変なコレクションを展示した部屋があった。現在は閉鎖されている。ここは昔の映画俳優の栗塚旭の家だと聞いている。猫はこのあたりに住み着いている。若王子神社の東側には同志社大学の創始者の新島襄の墓がある。しかし最近は大河ドラマの影響で新島八重の墓として有名だ。
若王子からさらに南下して南禅寺に向かう。ここは石川五右衛門で有名な巨大な山門がある。湯豆腐でも有名である。桜が特に多いと言う事はない。れんが造りの水路閣も有名だ。蹴上で疎水が分流して一部はここを通って哲学の道に流れて行く。
れんが造りの水路閣から疎水縁をあるく。その眼下は木立に阻まれて良く見えないが何有荘(かいうそう)だ。ここの所有者はいろんな変転のあげく、現在はアメリカの億万長者であるオラクルの社長のラリー・エリソンだ。
そこをさらに南下すると琵琶湖疎水が京都盆地に姿をあらわす蹴上の浄水場、インクライン、発電所がある。ここも桜でいっぱいだ。
4月7日 高野川、下鴨神社、御所
2014-04-07
高野川と下鴨神社そして御所
今日も怒濤の花見をすることにした。先週の週末は雨が降って寒かった。今日は久しぶりに天気がよく、空も青い。私はこのところ京都の桜の名所を回っているが、私の家の近くの高野川も桜の名所である。両岸に桜があるが、特に左岸はずっと桜並木で、今の時期は見事としか言いようが無い。
そのあと、高野川を横断する亀石を渡って、下鴨神社に行く。途中の住宅地をお坊さんが「おおっー」という大きな声を出しながら托鉢していた。修行なのであろう。下鴨神社には桜はそれほどは無い。むしろ梅がよい。午前中であったので、観光客もあまりいなくて、静かであった。
御所
その後は病院の予約なので、慌てて行った。5分遅刻してしまった。病院の後はバスに乗って京都御苑にいく。京都市民はふつうは御所とよんでいる。ここも桜の名所である。北のほうにある旧近衛邸の前に桜がたくさんある。みごとなしだれ桜を狙うカメラマンが、すごいカメラを持って、さまざまなポーズで写真を撮っていた。時間も正午になったので、観光客が大勢いた。また子供の遊び場もあり、走り回る子供たちの歓声、それを見守るお母さんがたくさんいた。桜の木の下に敷物を敷いて花見をするグループもあった。回りは幸福な人々であふれていた。南のはし近くにある出水にも桜が咲いている。ここでも花見をするグループがいた。やはり花見には敷物と弁当持参が良いようだ。
4月6日 ニュートンビーズ論文
2014-04-06
鎖噴水 : ニュートンビーズ
秘密研究会を開催して、オックスフォードの研究者が書いたニュートンビーズな関する論文Growth and Shape of Chain Fountainを読んだ。この論文はなんとニューヨークタイムズの記事Chain Fountain, Explainedに取り上げられているではないか。先を越されたかと思ったのだが、よく読むと、何かおかしい。例えば、鎖が落下した床から引かれるという張力があるのだ。そんなものはあり得ない。もしそんなものがあれば、原理的に鎖は自由落下速度以上の速度で落下できる。実際に論文にもそう書いてある。もしそうなら永久機関が出来るはずだ。常識ある物理学者なら、おかしいと思うはずだ。
また鎖の出発点の取り扱いも、もう一つ納得できない。私はエネルギー保存則を使って、極めてすっきりときれいに説明できたと信じている。また私の理論は実験とも良く会う。
といいながらも、論文を書かねば意味が無い。論文を書いてこのホームページに掲載する予定である。
4月5日 中村仁信先生談話会
2014-04-06
中村仁信(ひろのぶ)先生談話会 低線量放射線の人体への影響
あいんしゅたいんのオフィスで大阪大学名誉教授、彩都病院病院長の中村仁信先生のお話を伺った。経緯は先生がNPO法人あいんしゅたいんの理事である宇野賀津子の著書「低線量放射線を越えて」を読まれて、意見を同じくするのでぜひ話し会いたいとおっしゃったので、談話会にしたのだ。
実は低線量放射線の人体への影響に関しては、3.11の直後に、NPO法人あいんしゅたいんの理事長である坂東昌子(愛知大名誉教授、元日本物理学会会長)、宇野賀津子(パスツール研究所)、それに私(神戸大学名誉教授、元日本天文学会理事長)の間で大激論が買わされた。坂東と私は物理学者、宇野は免疫学者である。物理学者の私たちは放射線は低線量と言えども危険であると主張した。宇野は放射線医学では数10シーベルトの放射線を「がんの治療の為に」照射するので、福島で当時騒がれていたマイクロシーベルト(1シーベルトの百万分の1)とかミリシーベルト(1シーベルトの1000分の1)など問題にならないと主張した。そこで坂東は低線量放射線の専門家を何人もお呼びして公開講演会を行って勉強した。その先生方の意見は基本的に宇野と同じ立場であった。そこで私が悟った事は、物理学者は放射線自身に関しては知っているが、その人体の影響に関しては全く無知であると言う事だった。私自身がこの問題に関しては何も分かっていないということを悟った。坂東も同様だ。
ちなみに坂東はそれから心を入れ替えて、低線量放射線の人体への影響について徹底的に勉強して、ガンの数理モデルに関して論文を書き、アメリカの学会で発表するまでになった。後期高齢者の坂東の馬力には敬服する。実は私もその研究の計算をしてほしいと頼まれている。
中村先生は放射線医学の専門家である。先生の主張は低線量放射線の人体への影響に関して、ICRPでとられているLNT仮説は間違いであるという。LNT仮説(線形閾値なし仮説)とは放射線の強さと、その害は比例関係にあるという仮説だ。もしこれが正しいなら、どんなに少量の放射線でも、浴びないに越した事は無い事になる。実はLNT仮説には根拠は無い。高線量の放射線に対しては、確かに放射線強度と害は比例関係にあるのだが、低線量ではデータは無いのだ。そこでデータの無い所を「エイっ」と直線で結んだのがLNT仮説である。さらに予防原則という考えがあり、よくわからない所は安全側に見ておこうと言う。それでLNT仮説が採用されている。
しかし低線量放射線はある程度以下なら、害よりはむしろ健康に良い効果があると言う考えがある。これをホルミシス効果と言う。ラドン温泉などの放射線温泉が病気治療に効くといわれているのは、この効果の為である。中村先生は講演の中で、さまざまなデータを示して、ホルミシス効果がある事を述べられた。
そこまでは浴びて良い放射線量は一般市民で1ミリシーベルト、特別の場合は100ミリシーベルトとか言われている。しかし先生によると、東北大学のある先生の研究では、放射線治療で数10シーベルト患部に浴びせる前に、1シーベルト程度を「全身」に照射すると、免疫機能が上がって予後が良いと言う。
甲状腺がんの治療に放射性ヨードを飲む治療法がある。それで摂取する放射性物質の量は驚くべきものだ。
これらの事を知ると、世間で騒いでいる低線量放射線など問題にならない事が分かる。
中村先生の講演内容は、先生が「たかじんのそこまでいって委員会」で話された内容を精緻にしたものである。以下にそのビデオを貼付けておく。
その当時、そして現在も、メディアによく露出する物理、工学系の「放射線の専門家」と称する人たちは、放射線の人体への影響に関しては、実はほとんど何も分かっていないことも分かった。それは過去の自分でもある。
私が一連の講演、議論、勉強で学んだ事は、人間は如何に愚かであるかと言う事だ。専門家と言えど例外でない。ソクラテスの無知の知ということばがある。自分が無知であると言う事を知っているソクラテスは、それを知らないソフィストなどの「賢者」よりは賢明であるということだ。メディアに横溢する賢者はソフィストが多い。中にはソクラテスもいるが、真の賢者はソクラテス同様に迫害される。
低線量放射線に関しては危険であると主張するのが「正義」で、害がないか有益であるという主張は「悪」であるとされる。ソフィスト達がそう主張するのである。だから真の賢者はソクラテスとは違って、迫害を恐れてあまりメディアに出てこないのだ。
もっとも後で述べるように、私の立場は坂東とは鋭く対立している。坂東は人間の英知を信じて「話せば分かる」という。私は「人間には理性は無い」「話しても分からない」という立場だ。人間の愚かさに関しては、最近の研究に基づく、れっきとした証拠がいくらもあるのだ。それに関しては別に書く。
4月4日 アナと雪の女王
2014-04-04
先日、映画「ホビット2」を映画館で見た時に予告編にディズニー映画「アナと雪の女王」があった。所詮、お子様映画だろうとあまり気にかけていなかったが、Facebookの友人が、その主題歌を11歳の少女が歌っていて、評判になっていると言った。調べてみると3千万ヒットにもなっている。恐るべきことだ。そこでそれを紹介しよう。まずは映画の予告編から。
アナと雪の女王 Frozen
その主題歌Let it go
その主題歌を11歳の少女Lexi Walkerが歌っている。YouTubeですでに3千万ヒットになっている。たいしたものだ。
Let it go! Lexi Walker
次はLemi LovatoによるSound Truckのオフィシャルビデオである。
Let it go! Lemi Lovato
第30回宇宙技術および科学の国際シンポジウム
上記のシンポジウムが2015年7/4-10に神戸国際会議場で開かれる。7/7の夜に私の2045年問題に関する講演と、SF作家を含めたパネル討論会を行う。その打合せをプログラム委員会委員長の中須賀東大教授と京都駅で行った。SF作家としては堀晃さんと野尻抱介さんを考えている。
4月3日 京都府立植物園
2014-04-03
半木の道
今日は京都府立植物園に花見に行った。206番のバスで植物園前で下車する。そのあと賀茂川河畔を歩く。ここは半木の道(なからぎのみち)といって、桜の名所なのだが、しだれ桜が多く、まだ満開ではなかった。この道は京都を舞台にしたテレビドラマなどでよく使われる。
京都府立植物園
植物園の桜はソメイヨシノは満開であったが、しだれ桜はまだであった。だからまだまだ楽しめそうである。桜の木の下では多くの人たちが敷物を敷いて花見をしていた。今日は平日なのでお父さんはあまりいず、お母さん、おばあちゃんと子供たちという取り合わせが多かった。また老夫婦も多くいた。観光客は曜日は関係ないので、若い人もいた。ウエディングドレスを来た女性と花婿が写真を撮っていたので近づくと中国語で話していた。今の京都は中国からの観光客の人が多い。
花見をしている人たちはみんな仕合せそうだ。私は花見と祭りには幸せな人ばかりだという「松田の幸せの法則」を提案している。なぜ幸せな人たちばかりかというと、不幸せな人たちは花見や祭りには来ないからだ。きっと家で頭を抱えて悩んでいるのであろう。私から見てもっとも幸せな人たちというのは、小さな子供を連れた若いカップルである。もしカップルがもめているのなら、そもそも花見に来ないだろうから、彼らは仕合せである。子供も両親に手を取られて幸せそうだ。ただお父さんを見られるのは休日、祭日のことが多い。今日は先に述べたように若い男性は少なかった。お母さんが桜と戯れる子供を写真に収めているシーンが微笑ましかった。「花より団子」ではなく「花より子供」である。幸せな人たちを見ると自分も幸せな気持ちになれる。その意味もあり、私は植物園に来るのが好きだ。
桜見物の後は大温室に入った。ベゴニア展をやっていた。
4月2日 山科疎水
2014-04-02
山科疎水
今日は山科疎水に花見に行ってきた。そこは私の秘密研究所の特異点庵から歩いて20分ほどの所にある。
まず疎水(そすい)であるが、これは明治年間に琵琶湖と京都を結ぶ運河として作られた。目的は舟運、発電、水道用水のためである。琵琶湖からトンネルを通って山科盆地を流れ、再びトンネルに入って京都の市街地である蹴上(けあげ)に現れる。蹴上げには浄水場がある。そこは傾斜がきついので船はそのままでは通行できず、インクラインというレールの上を運ばれる。またそこに発電所もあった。
蹴上から一部は分流して南禅寺、哲学の道、京都大学、松ヶ崎浄水場へと流れる。本流は岡崎を通り、鴨川沿いを伏見まで流れている。下流部分は現在は地下化されている。疎水にそってずっと桜が植えられていて、今ごろはどこも奇麗である。とくに蹴上、哲学の道、岡崎疎水は桜の名所だ。密かな名所として京都大学北部キャンパスの東を流れる疎水を私は気に入っている。
昨日も書いたように私は左京区に住んでいて、山科には不案内であった。だから山科疎水も知らなかった。しかしここも桜の名所と聞いて行ってみた。御陵からJR山科駅まで歩いた。この部分は天智天皇陵の背後を通っている。特異点庵の最寄り駅が御陵(みささぎ)というのは、天智天皇陵があるからだ。
さて山科疎水であるが、他の疎水縁よりは桜は少ない。それだけ静かである。最初行った所には公園があり、老人が憩っていたり、子供たちがサッカーをしていたりと、平和であった。イノシシにえさをやらないでくださいと書いてあった。ここも神戸大学同様にイノシシがでるようだ。つぎのビデオは昨日も述べたように、素人が撮っているので、カメラを動かして、少し見にくいが、短いので採用した。
4月1日 醍醐寺
2014-04-01
醍醐寺の花見
醍醐寺に花見に行ってきた。ここは京都の桜の名所として有名である。山科にある。私は左京区に住んでいて、山科は山を隔てているので、田舎だという偏見があり、行ったことが無かった。しかし昨年の1月に山科の御陵(みささぎ)に家を借りて、特異点庵と名付けた秘密研究所を作った。それで山科は、地下鉄東西線の開通以来とても便利になっていることを知った。例えばJRの京都駅から御陵に行くには二通りある。一つは地下鉄南北線に乗り、烏丸御池で東西線に乗り換える。もう一つはJRで一駅、山科まで行って、そこで地下鉄に乗り換える。こちらの方が早い。というわけで私は山科になれてきたのだ。
さて醍醐寺であるが平安時代の874年に作られた。醍醐天皇の庇護で大きくなったが、戦国時代の戦火で五重塔以外が焼けた。これを復活させたのが豊臣秀吉と秀頼である。秀吉の醍醐の花見は有名である。秀吉の最晩年に行われた。秀吉はこの5ヶ月後に没している。花見はほとんど女官のみで行われ、男の大名たちは路地茶屋の運営などを行った。秀吉の正妻、北政所の次の席を淀君と松の丸殿が争ったが、前田利家の妻のまつがおさめたという話がある。
行き方は様々あるが、私は地下鉄東西線の醍醐で下りて、コミュニティ・バスで行った。一日券が300円である。歩いても行けるが、行きは上りなので少し辛い。
醍醐寺は広く、拝観料は三宝院、霊宝館、山内それぞれ600円である。私は仁王門で拝観料を払って、金堂や五重塔のある山内に入った。醍醐寺の桜は見事であるが、それは秀吉が花見をするために、近畿の各地から集めた桜を植えさせたのだという。
ところで次のビデオはちょっとヤンキーなお姉さんのシリーズから取った(削除されてしまった。きっとカップルが別れたのであろう)。私は結構このシリーズが気に入っている。というのは、この女性を撮っている彼氏か旦那かしらないが、なかなかテクニックが優れている。というのはカメラがほとんど揺れないのである。素人のビデオがたくさんアップされているが、三脚を使わないものが多くて、画面が揺れるのでそれを見ていると、少し酔ってしまう。歩く場面などは素人は特に揺れる。しかしこのカメラマンは大したものだと思うが、ほとんど揺れない。このビデオは前半は醍醐寺、後半は哲学の道に行くまでのシーンである。この女性に対するカメラマンの愛情も感じられて微笑ましい。
3月31日 平野神社
2014-03-31
平野神社の花見
平野神社に花見に出かけた。私は京都に長い間住んでいるが、実は平野神社を訪れるのは今回が初めてなのだ。平野神社のすぐ南にある北野天満宮にはなんども訪れているのだが。北野天満宮には梅見のために今年になって既に2度も来ている。そこに行く途中に平野神社があることは知っていたのだが。平野神社は794年につくられたというから、平安京が出来たときである。
平野神社は京都の桜の名所である。私の家からは204番のバスに乗って行く。西大路どおりに面して門があるが、実はここは表門ではない。しかしここから入るのが便利だ。入ってみるとたくさんの露天商店が準備中であった。我々が行ったのがまだ早かったから開店していないのかもしれない。桜は満開で観光客はたくさんいた。