人工知能とロボット ~ ユートピアかディストピアか
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- 2014年6月05日(木曜)00:00に公開
- 作者: 松田卓也
日本の少子高齢化は世界の最先端を切っている。そのため今後の日本は長期の衰退を余儀なくされている。日本は60-70年代の高度経済成長を経て80年代には「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とまで言われるようになった。その大きな原因はいわゆる人口ボーナス、つまり生産年齢人口割合が、この時期、世界のトップであっことによる。それが1990-2000年にかけて韓国、中国に追い抜かれたのが、現在の韓国、中国の繁栄と日本の衰退の原因である。
これを跳ね返す一つの方法は、生産年齢人口割合と労働生産性を切り離すことである。具体的には肉体労働と頭脳労働の徹底的なロボット化、人工知能化である。
現在、米国とヨーロッパは国家としてその方向に進んでいる。またグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、IBM、マイクロソフトなどの米国ITジャイアントは人工知能の研究に膨大な投資をしている。21世紀の覇権を握る武器は人工知能とロボットである。日本は政府も大企業も、そのことに気がついていないのかどうか、きわめて動きが鈍い。このままでは日本は座して死を待つしか無いように思われる。
徹底的なロボット化と人工知能化は、社会システムをうまく改革すれば、人間は働かずに労働をロボットに任せるて遊んで暮らせることが出来るユートピアが実現する。しかし、うまく行かないと超格差社会になりディストピアが実現する。
私は「人工知能とロボットーユートピアかディストピアか」と題する論文を、生活協同組合研究2014年6月号「昨今の労働と雇用事情」に掲載した。出版元の許可を得て、ここにそれを掲載する。