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知的遊牧生活・ノマドライフのすすめ

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ノマドライフとサードプレイス

ノマドライフという言葉が一部の人々の間で流行っている。ノマドとはノーマッド(nomad)のことで遊牧民を指す。ここではオフィスや自宅に縛られずに仕事をすることをいう。日本語で言えば知的遊牧生活である。会社員や大学生には難しいかもしれないが、文筆家のような自由業や編集者のような知的作業者に流行っていると言われている。「仕事をするのにオフィスはいらない」にそのコンセプトが述べられている。

知り合いの大学院生がコンピューター・プログラミングを下宿でも研究室でもなく、途中にあるマクドナルドのようなカフェやミスタードーナツでやると仕事がはかどるという。彼の持つマックブックプロの電池がなくなるまで5時間程度、集中してプログラミングができるという。彼はいろいろと、カフェを探索し、とあるマクドナルドが良いと結論した。

ノート PC では大々的な数値計算はできないが、それは研究室のデスクトップでやることとして、開発は十分、ノート PC でやることができる。プログラム開発のような仕事は集中を必要とする。下宿や研究室で長時間やっていると、煮詰まってしまう。その気晴らしにカフェ等で仕事をするとはかどるのだそうだ。

ノマドライフと関連して、少し違う文脈で、サードプレイスという言葉がある。これは自宅でもなくオフィスでもない三番目の場所という意味だ。普通はオフィスと自宅の中間にあるカフェ等がそれに対応する。スターバックスはサードプレイスをキャッチフレーズに掲げている。もっともサードプレイスは仕事をする場所とは限らず、人々が集う場所でもある。会社、学校、家族以外の人間関係を築く場所である。しかしノマドライフをする場所と考えることもできる。

私はいろいろなコーヒーショップに行ってみた。マクドナルドは安いのだけれど、それに伴って客層が若く騒がしい。嫌いではないが長時間いるのはどうかと思う。スターバックスは落ち着いているが、マクドナルドに比べると高い。私は四条河原町のサンマルクカフェが気に入っている。いずれにせよ二階席で店のスタッフの目の届かない場所が良い。大学生協の食堂は少し騒がしいので落ち着かない。

大学図書館は良い。京大や同志社大学の図書館に行くことがあるが、空気がピンと張り詰めている。学生の皆さんが勉強に集中している。こんな場所でだらけて気分にはなれない。やはり雰囲気が大事である。


ノマドライフに必要な IT
機器

私は自宅でも研究室でも仕事をすることができるが、サードプレイスを発見してノマドライフを実践してみようと思った。そのために必要な IT 機器と場所を調査した。まず IT 機器であるが、 iPhone 、 iPad に加えて MacBook Air の13インチを用意した。メールやネットサーフィンは iPad で十分であるが、さすがにプログラミングとなると PC が必要である。

MacBook Air には SSD ディスクが搭載されているので、短時間で立ち上がり、ノマドライフに最適である。わたしはMacOS XライオンのほかにWindows 7をインストールしてデュアルブートにしている。使い勝手はライオンの方が良いが、いかんせんソフトはほとんどWindows 用なので、もっぱらそちらを使っている。

これらを使いこなすには様々な補助機材が必要である。まず補助電源である。 iPhone はWiFi をオンにしていると非常に速く電源が消耗する。 iPad とマックは何とか1日は持つ。私は iPhone 用にこれまで二つ充電用電池を買ったが満足のいくものではなかった。そこで三洋のエネループを買ったが、これは満足のいくものである。ただしケーブルも常時持ち運ぶ必要がある。

私の iPad は3G 用ではなくWiFi モデルなので自宅と研究室以外でネットに接続しようとすると無線ルーターが必要である。私はソフトバンクの Ultra WiFi というものを買った。これは iPad だけではなく iPhone も MacBook Air にも接続できるので便利である。

ウルトラWiFi は便利であるが欠点もある。電池があまりもたない。そこでこまめに電源を切る必要がある。ところが、電源を簡単に切れない。またネットとの接続もよく切れる。その場合、接続が単体では簡単でない。要するに本体の操作性が非常に悪いのだ。それを補うのが iPhone 用のフリーのアプリである。実際、これがないとウルトラWiFi は使いにくい。ただし、このアプリでネット接続はできるが、電源断はできない。

以前に紹介した手書き入力アプリの7notes は非常に便利に使っている。手書き入力する場合、指でも良いのだが、指は太いので大きな字になってしまう。そこでスタイラスペンで入力するのだが、このスタイラスペンが問題で、その使い勝手は、物によって雲泥の差がある。私はこれまで三種を試したが、プリンストン・テクノロジーのものがベストである。これは1本890円とそれほど高くないが、入力の確度、滑りともベストである。2本980円の安物は、もうどうしようもない。書けないのである。ボールペンで字を書いていて、ペンの角度で書けたり書けなかったり、それもほとんど書けない場合を想像して欲しい。どれだけイライラするか。1本1400円と高いものは書けるのだが、滑りが悪い。寒い冬の朝、急に書けなくなった。暖かくなってきたら書けるようになった。指は暖かいからいつでも書ける。スタイラスペンは無くしやすいので複数本買っておくのが良いだろう。 

   
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