<電流のエネルギー 松田卓也先生>
電線の中を流れる電流のエネルギーは電線の外を流れるか中を流れるか。これは、大学の先生でも間違っている人が多い問題です。私たちは、この問題を子供に教える中で徹底的に議論し、電流のエネルギーは電線の外を流れることを説明する方法を考えました。
音の情報を電線に流し、音のエネルギーが電線の周りの磁場となって、流れていることを実際に ”磁場すくい” という道具を使ってすくい取る実験をご紹介いたします。私たちは、これを可視化に対して「可聴化」を実現した教材であると思っています。
前半は、秋の親子理科実験教室でのお話ですが、後半の実験については別途録画したので、この形でコンパクトにまとめました。
前半のお話は、松田先生の実にリアルで鋭い見方と科学者としての率直な告白も兼ねているので、お楽しみいただけるのではないでしょうか。後半は、この説明のために、わざわざもう一度整理して録画したものです。
これを見て、大学の先生方も含めて、電磁気における「場」の意味を、より深く理解していただければ、幸いです。
「そんなこと分かっているよ」と憤慨する先生がおられるかもしれません。実は、このことは、電流の水流モデルの限界をも示しているのです。
詳しくは、基礎科学研究所ホームページ 内の 科学の散歩道 ででもご紹介することになろうかと思います。