2024年10月12日

NUECのご報告(ブログ その75)

標記の件につき、皆様にご報告したいと思います。

当NPOならびに女性研究者の会:京都を中心にして、国立女性教育会館の存続の賛同署名は、2日の間に50名にも上り、また、同時にいろいろなご意見もいただきました

そして、短期間でしたが、当法人を通じて約80名になった署名は、「国立女性教育会館支援連絡会」に届けております。今なお、いろいろな方が、署名を集めてくださっています。昨夜も、当法人にはいつもご支援いただいている鈴木(中西)真由子さんからも10名の署名追加がありました。また、大坪久子さんのご努力でとりまとめもスムーズにいきました。大坪さんのこの粘り強さと情熱はどこから来るのかと敬服しているところです。

思い起こせば、10月26日、大坪久子さんから緊急署名のお願いがあり、当法人の理事や顧問の皆様、並びに私が代表をしている女性研究者の会:京都、の2つの組織に「肩書を使うことの許可」をおねがいしたのが10月27日、皆様からのお返事を得て、当ホームページに緊急署名のお願いがでたのが11月1日です。

しばらくの間、メーリングリストを煩わせてしまいましたが、沢山の方々が広めていただき、心より感謝いたします。長らくご無沙汰していた女性研究者の方々からも、このことがきっかけで、そして熱い思いを共有することができました。こうして、またネットワークが強まったことに、心強い思いをしております。

また、私たちの中から出てきた、いろいろなコメントについても、「国立女性教育会館支援連絡会」はしっかり受け止めていただきました。輿石幹事長あての要望書は、コアのメンバーの間で何度も何度も矢継ぎ早やに加筆修正され、最終的には堂本さんの判断で仕上げられたと言うことです。ジェンダーの人が多く、初めの頃のバージョンでは、理工系の人材育成 については実態が必ずしも反映されていなかった面もあり、大坪さんが追加修正してくださったということでした(理工系人材育成の部分と最後の資金獲得の部分)。大坪さんは、「まだ不十分だとも思われますので、今後も加筆は可能と思います。ロビーイングはこれからも続くと思います。内閣府男女共同参画局や民主党女性議員数名等、原ひろ子先生を中心にそれはそれは大変精力的にロビー活動が続いています。」と語られています。これに対して私は、「お疲れ様でした。後の処理ありがとうございました。大坪さん、原さんたちの情熱がなければこんなことはできなかったと思います。この呼びかけのおかげで、今までほとんど長くご無沙汰していた人たちやいろいろな機会にあった人たちと、またつながった思いがあります。その反面、やはり、多少批判的な方々からは、メーリングリスト上で話が大きくなったために、そのまま「返信」をおして、メーリングリストで署名活動が行われたために、わずらわしいと思ったり、やりすぎと思われた面もあるようです。ただ、今後、NWECの運営の改善も含めて皆さんのご意見を聞いていただける機会があれば、その趣旨もわかっていただけると思います。そういう条件付きの方も何人かおられました。私たちのネットワークがより強固になる方向で、さらに発展していくことを願っています。」とお返事を出しておきました。

これと関連して面白い記事『「女性の社会進出度」と「環境先進度」の興味深い関係』がありました。この記事は、環境政策を推進していることと女性が進出していることとの間に関係がありそうだというのです。興味深いですね。調べてみたのですが、フルのデータがありません。どなたか情報をお持ちの方は、ぜひとも教えてください。

最後に、堂本さんからのメッセージをご紹介します。


「男女共同参画についての緊急対話」賛同人のみなさま、堂本暁子です。
9時半から参議院会館へ民主党男女共同参画調査会の小川勝也会長を訪ねました。メンバーは、「男女共同参画についての緊急対話」から堂本暁子、原ひろ子、大野曜、船橋邦子、青木玲子、松尾圭、「国立女性教育会館支援連絡会」から宮本紀子さんが出席しました。
私たちが最初に要望した、「民主党と全国の女性団体、女性有識者など女性代表との政策対話を早期に実施すること」については、次のように回答されました。

『私ども民主党から対話をしましょうとお願いしなければならないと思います。歴史的いきさつを踏まえた総論を議論するところのほかに、個別テーマについてもそれぞれ議論しましょう。ワークショップのような形で、2時間でも3時間でも話し合うことが大事。民主党から声をかけるという形で、みなさんのような団体の他に、いろいろな新しい関心をもっておられる方にも参加して頂けるようなイベントができるといいと思っています。』

次の、国立女性教育会館についての要望については、次のように回答されました。

『例の事業仕分け、蓮舫さんと神田さんのやり取りは、テレビで面白おかしく映し出さましたけれど、私としては一つの考え方を持っています。

男女共同参画については、やりすぎることのないくらいに議論が足りないんですよね。足りない分野は政策をどんどんやればいい。例えば、子ども子育ての分野って遅れてるんですよ。これは民主党政権になって一兆円足りませんよと明確に出したんです。男女共同参画も同じで、まだ足りない分野についてはやっていかなければならない。

蓮舫さんのやっていることはなにかというと、かつて高度経済成長を含めて右肩上がりの日本経済の中で、事業をすることが自己目的化していた部分があって、各省庁各分野でどんどんハコモノを建てましょう、お金を使いましょうという時代がありました。しかし、今はまさに借金が1000兆円になり、少子化で経済成長しない時代であり、モノの使い方、お金の使い方を改めましょうということなんです。それはそれで意識の変革はみんなしていただくと同時に、もっともっと無駄遣いをやめて必要な分野にはお金をつけるという形で、国を再構築しなければならないのが、民主党政権の役割だと思います。

「従来は男性中心に意思決定がなされてきた」と堂本さんがおっしゃったように、やっぱり今までは政治の分野を中心に、男性社会だったんですよ。もっともっと女性の視点も取り入れて、意思決定や、その前の議論することによって、今までの反省もいい方向に変えられるんじゃないかと思っているところであります。

民主党男女共同参画調査会長の私のところへ、このような貴重なご意見をいただいたので、どういう形で意見交換会をやらせていただけるのか、男女共同参画調査会の役員の中で話し合っていこうと思います。その中で、党として、それから政府の男女共同参画の部署との連携をどうするのか、内閣官房や内閣総理大臣に対するアクセスを最終的にどういうふうに考えていくのかということを、私の責任で調査会の中で議論させていただきたいと思っています。』

小川調査会長から、民主党として真摯に受け止めていただけたことに、私たちはほっとして参議院会館を後にいたしました。