この図は、1950年代後半からの、東京周辺でのCs,Stの月間降下量をあらわした図です。1950年から70年にかけて世界中で原水爆実験が繰り返されました。その頃の放射線量は今回の事故以前に比べて1000−10000倍の高い量が長く続いていたのです。1986年に一過的に上昇が認められますが、これはチョルノブイリの事故の影響です。2011年3月の原発事故では福島から200Km周辺までは、一過的に非常に高い量の放射線量が検出されました。その後徐々に低下、8月現在では空中の放射線量は、ほぼ事故前レベルに低下しつつあることがわかります。(月間降下量は8月末現在5月までしか報告されていませんが、入手できる範囲でデータをプロットし、その先は理論的に推定してみました。)
放射性ヨウ素は半減期が8日と短いのでここには現れていません。また、福島の数字は発表されていませんので、ここに書き入れることができませんでした。
このデータからは、チェルノブイリより放射線の放出量が大きかったように見えますが、チェルノブイリと東京は約8000Km、福島と東京は約200Kmです。これは距離が違うからです。