2011年8月7日開催 第2回公開講演討論会等報告
8月7日(日)に下記の2つのイベントが、京都大学理学部セミナーハウスにて行われました。
1)シリーズ 東日本大震災にまつわる科学 ー 第2回公開講演討論会
2)科学普及員研修会:JEINET 科学のウソ突破コース 第2回「地震国日本のこれから」
今回の公開講演討論会では、まず松田卓也副所長(NPO法人 あいんしゅたいん副理事長・神戸大学名誉教授)が、前回の公開講演討論会のまとめを「低線量放射線の生物への影響」と題して30分弱報告しました。
その結論を一言で言えば、「低線量放射線は世間で言われるほどには怖くない。むしろ過剰に怖がることが、免疫力を低下させて、ガンにつながる」というものでした。
ついで、今回のメインテーマである地震について、当研究所所属の竹本修三主管(京都大学名誉教授 固体地球物理学・測地学)が「地震国日本のこれから~2011年東北地方地震の近畿地方への影響」と題して1時間ほど講演しました。
地震には直下型地震と海溝型地震があり、今回の地震は海溝型である。他方、阪神淡路大震災は直下型である。近畿地方では、今回の地震のために岩盤が少し引き延ばされたため、直下型に関しては、危険性は少し後送りになったと報告されました。
休憩時間中には廣田誠子(京都大学理学研究科)による、液状化現象に関するデモ実験が行われて参加者の関心を誘いました。
その後、行われたパネル討論では、司会松田、パネリストは竹本、坂東昌子(当法人理事長)、佐藤文隆(当法人名誉会長)が参加して行われ、会場の聴衆からも活発な質問、コメントが出され、有益な議論になりました。