ワクチン秘話(ブログ その156)
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作成日 2021年5月31日(月曜)18:18
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作者: 坂東昌子
ワクチン接種が日本でも緊急の課題になっています。メールやSNSを通じて情報が大量に流れる時代、私も、女性研究者やTEPCO以後のメーリングリストに自然と集まっている方々からの沢山の情報から、いろいろと学ばせていただいています。特に最近では、全国の各地で実施されているワクチン接種の現状が届けられて、日本の中で起こっている状況についての情報が日ごとに増えていきます。高年齢の方々には、7月末を目指して取り組んでいる様子が、その混乱状態とともに伝わってくる今日この頃です。
ここでは、高齢者向けのワクチン接種について、大阪の友人(土井昌代さん)から、高齢者で、メールもスマホすら経験のない方々がどれくらいいるのか、それも気になりながら今のシステムでみんな予約ができるのかと気になっていたところでした。見るに見かねて彼女は、どうしたらいいか途方に暮れて訴えたのです。それがこの速達の手紙でした。
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大阪市内もひどいものですね。しかし、大切なことは、市民も一緒になって情報を発信することだと思うのです。でも、実は、メーリングリストを使っているよりもっと困っている方が、特に高年齢層にはたくさんおられること、そしてその人たちが取り残されているということなのです。この問題を解決するには、会場までのバスかタクシーを派遣するとか、近所を纏めてバスを派遣して接種できるようにするか、近くに接種場所を開設するか、もっと行政が手の届くやり方を早くうちだしてほしい、それを訴えるには、とどうすればいいか、いい案がないものか、とハラハラするばかりでした。
このメールに対して、
「国際会議場が会場になった時にはびっくりしました。あんな不便なところ。お年寄りには酷です。府立体育会館(エディオンアリーナ)のほうがずっと便利なのに。会場設営を工夫していただきたかった(T.T)」「本当に、なんとかスムーズに接種が進みますように」「7月末までに終わらせるというスローガンを言うだけでなく。スローガンはもう聞き飽きたという気持ちです。(K.M)」といったメールが飛び交う中、何とか要望書を届けられないかと気をもんでいました。メーリングリストに参加している方がたよりもっとひどい状況が水面下で繰り広げられていることを痛感したのです。
こうして、ワクチン接種の取り組みについて、全国の各地で、自治体毎に様子が異なり、うまくいっている所、いろいろな問題を抱えている所があることをこのメール上で情報交換している中で、以前から窮状を訴えていた土井さん、どうしたらいいか悩み続けて、ご近所の皆さんの相談を受ける中、とうとう行動を開始していたのです。その奮闘記が添付ファイルです。自らの足で走り回って周りの人々を助け、ワクチン接種の予約30人分を獲得して、ご近所の困っている方々のワクチン接種を可能にした彼女の話を聞いて、胸が熱くなりました。この走り回った(自転車で)3日間で、3キロやせたって言ってました。こうした人たちもいると知って、少しでも事態の改善につなげていければいい、そう思って紹介することとしました。
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これに関しても、さまざまな声が届いています。「お年はわかりませんが、添付の字から想像すると私よりはかなり年上のかたかと想像しています。行動力に脱帽です。それにしても、生野区の対応には驚きました。開業医さんの「宣伝になるから」にも驚きを通り越してあきれています。(T.T)」「大切な記録ですね。パンデミックは地球規模の災害ですねやはり自助共助公助をうまく回していくために情報の共有も必要だと思いました(K.M)」「土井さんは素晴らしい方ですね。意欲的、行動的で。本当は、地方自治体の役所こそ、生活弱者に優しくないといけないと思うのですが、なぜこうなっているのでしょうか?(S.K)」
この危機にあって、彼女は情報発信の方法をもっと学ばねばと、今勉強を始めています。当初「土井さんの経験をぜひみんなで共有したいのでメールで送ってほしい」といったら、「ファックスならできるんだけど」と言われ、事務所にはファックスは場所を取る割に、広告などの不要なファックスがたくさん来るので設置をやめてしまいました。今さらながらファックスの時代でないと思っていたけど、実はこういう事情もあるのですね。
しかし、彼女も負けてはいません。「ピンチはチャンス」ということですごい熱意で、メールの使い方、文書コピーの仕方、添付ファイルの処理など、スマホだけではだめだと、勉強を始めているそうです。胸が熱くなりました。こんな努力をしている人があることも覚えておいていただければと思います。
ついでですが、皆様は介護認定を受けていると、いざというときに、いろいろとサポートが得られることをご存知ですか?「介護認定って病気でもないと受けられないのでしょう?」と聞いたら、70歳を超えると誰でも受けることができるそうです。「のんびりしているなあ、そんなこと知らんの?」とあきれられました。でもネットで調べてみても、そんなことは書いてない。あまりにも沢山申請があると困るので、わざと資格を書いてないのでしょうかね???
まだまだこの後、いろいろなお話があるのですが、とりあえず、ここまで。
こうした下町の努力が、日本にはあちこちでみられるのでは、周りの方々のことを心配して人のために動く方々がいるのでは、こういうことを目の当たりにして、有機をもらいました。日本の窮状を変えるのに、こんな素晴らしい方々がいることを思い起こすと元気になれますね。宇野さんが、ワクチン接種の現状を纏めてくださるということで、私もこんなお話をか紹介してみました。