2024年04月19日

NPO法人 あいんしゅたいん 設立趣旨

ユーモアのある風貌、天才科学者として愛されている20世紀の最も偉大なる科学者、アインシュタインが3つの論文を発表して科学界に旋風を巻き起こしたのは1905年、その時アインシュタインは研究職についていたわけではなく、スイス特許庁3級技術専門職(審査官)として働いていました。

今、日本でも、せっかく高度な専門性を身に付けた博士号取得者に定職ポストがない問題がクローズアップされ、「高学歴ワーキングプア」などと言われています。

20世紀以降、科学技術の驚異的な発展によって、私達の生活は飛躍的に豊かになりました。しかし、他方で、暮らしはグローバル化し、地球規模での環境汚染に対する対策、安全な技術利用の確立、情報化の広がりに対する適切な管理等々、様々な問題の解決を迫られています。

そのためには、科学の先端を切り拓く術を勉強し、科学的知識と技能を備えた人材が、その能力を活かして働くことができなければなりません。こうした有能な人材が、多様な分野で活躍する場を切り開いてこそ、文化の香りの高い豊かな未来が期待できるのです。

それにも関わらず、博士取得者に働く場がない今日の現状は、当人にとって不幸であるばかりでなく、社会にとっても大きな損失であり、今こそ座視せず行動すべきではないでしょうか。

そこで、私たちは、自らの手で「知的人材を活用する為のネットワーク」を構築し、知的人材が幅広い分野へその能力を活かし、活躍できる場を拡大するための活動を始めることにしました。

そして、その手段として、NPO法人「知的人材ネットワークあいんしゅたいん」を設立し、個々人の活動の総体としてではなく、法人格を付与された自律的組織としての活動を行うことで、これらの目的を達成するための活動の受け皿を担っていこうと考えています。