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「基研研究会 2012」の報告が「素粒子論研究」に掲載されました

この夏行われた、「基研主導研究会 2012ー原子力・生物学と物理」の報告が、素粒子論グループの雑誌(今は電子版です)に掲載されました。
岸本功編集委員の支援によって無事投稿が終わり、直接見られるようになりました。早くから原稿の締め切りは9月末に間に合うように送っていただいた方々には、たいへん長らくお待たせしてしまいました。
約1ヶ月遅れての投稿となりました。やっとこれで私たち世話人の仕事が終了しました。

「素粒子論研究」(通称:素研)は、戦後まもない1948年、素粒子論研究者のネットワーク「素粒子論グループ」が編集し、刊行してきた機関誌です。気軽にアイデアを交換する場で、初期には素研で海外情報なども見ながら日本の研究者が交流し、研究の糧としてきました。この素研が「素粒子論研究・電子版」になったのは、2012年からです。今回の研究会は「異分野交流」の貴重な場として、初めて研究会を持った意味は大きいと思います。特に3月11日以後、現実の原子炉事故とその後の状況について、多くの科学者がこれまでの専門分野に近い知見だけでは判断できない問題に直面しました。この研究会はその溝を埋め、科学者と同じくらい熱心に勉強を続けてきた関心の高い市民にも開放した形で、突っ込んだ議論を出来た場としてその意義は大きかったと思っています。
しかし、あくまで学問的な議論だけに制限し、政治的経済的な判断まで広げたものではありませんでした。既に、この研究会の趣旨に説明したように、私たちは、3月11日巨大地震と同時に起こった東京電力福島第一原子力発電所事故は、我々に様々な問題を投げかけました。

1)「今回の事故はどうして起こったのか」
2)「なぜ、原子力開発に関しては、多くの物理研究者が関わることをやめたのか」
3)「事故の経緯をどれくらい明らかにできるのか」
4)「湯川原子力委員が辞任したのはなぜか」
5)「原子力と原子核の壁は打ち破れるか」
6)「低線量放射線の生体への影響はどこまで明らかになっているのか」
7)「放射線と人類との関わりは」
8)「放射線教育の現状とこれからをどう考えるのか」
9)「原子力は人類にとってコントロールのできない魔物か」
10)「エネルギーの未来像は」

などなど、まだまだ疑問はとけません。これらのうち、研究会で議論できたのは、1)3)5)6)7)8)のごく一部でした。特に、エネルギー問題や科学者が原子力問題に対してしっかりと真実を伝え、科学的な地検を反映させる努力を怠り、ひょっとし巨大な計画を実現するため、科学そのものの発展より予算獲得だけを狙うような姿勢になってしまっているのではないか、そういう疑念が今度の原子力のコミュニティに抱いてしまった人も多いと思います。原子力の計画推進がどのように歴史的に形成されてきたのか、あるいは原子力という巨大科学の進め方についてどう考えるのかも、しっかりと考えておく必要があります。
また、エネルギー問題の経済的側面については、自然科学者には専門外であることもあり、議論が様々に揺れています。

きたる11月18日に開かれる講演会「エネルギー・巨大科学・・・福島事故を振り返って」は、8月の研究会では、じっくり議論できなかった「純学問的」議論だけでは不十分な問題を解説していただき、議論できる場です。みなさんの忌憚のないご意見の交換の場として、参加いただければ幸いです。

なお、当法人ホームページには詳細な議論を含めて資料が採録されています。以下のページをご覧ください。

中西基金「原子力・生物学と物理」プレ・コンファレンス ~私たちに何ができるか~
基研主導研究会 2012ー原子力・生物学と物理

親子理科実験教室

基礎科学研究所ホームページ

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