2015年度親子理科実験教室(春コース)第1回を開催しました
4月19日(日)、今年度第1弾となる親子理科実験教室(春コース)が京都大学理学部セミナーハウスにて開催されました。
全3回となる春コースでは、「標本の世界」をテーマに透明標本を作ります。第1回目となる今回は、標本とは何かについて学ぶと同時に透明標本の下準備を行います。
まずは、先生から京都大学総合博物館に飾られている標本をいろいろ紹介してもらいました。標本には、動物だけでなく、昆虫や花のものもあること、また骨だけの骨格標本や剥製なども標本の仲間であることを学びました。
実は博物館の中には普通の人は気づかずに通り過ぎてしまう引き出しがあり、そこにいろいろな標本がしまわれているという秘密の話もしてもらったのですが、第3回目の実験教室終了後には総合博物館見学が待っているので、子どもたちにとってはいっそう待ち遠しい楽しみとなりました。
次に、班ごとに魚のアジが配られ、それをスケッチすると同時にじっくり観察しました。子どもたちはピンセットを使って上手にアジを開き、ひれやえらの位置を確認したり、内臓を確認していました。
またその流れで、「なぜ魚は人間より上手に泳げるのだろう」「魚がうまく泳ぐには何が一番大事だろう」というのを班ごとに考えました。発表では、「尾びれがあるからよく泳げる」「ひれがいっぱいあるから」「平べったくて水の抵抗が少ない」などの意見が上がりましたが、先生からはこれらに加えて、魚はえらで呼吸するので、息継ぎするひつようがないことや、浮き袋があるので、体を浮かせておくことができることも、理由になっていることを学びました。
後半では、まずアジの骨の形がどのようになっているかについて考えました。子供たちは想像しながら骨の形をスケッチしたのですが、この答えは第3回で完成した標本を見るまでのお楽しみです。
そして最後は、いよいよ透明標本の準備です。これは第3回までかけて完成させるのですが、第1回の今回は、先生がホルマリンに浸けておいてくださったアジの皮剥ぎを行います。皮を剥ぐ際には、骨やひれを傷つけないように丁寧に行う必要があります。子どもたちは時間をかけて無事上手に皮剥ぎを終えました。
子ども達が剥いだアジは、アルシャンブルー液という青色の透明な液につけて次回実験教室まで置いておきます。
次回は「化石標本の世界」という今回とは少し異なる標本について学ぶと同時に、透明標本完成のための準備も行います。お楽しみに!
<理事長の挨拶> |
<角山雄一先生> |
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